「Adobe Fireflyってどう使うの?」
「他の画像生成AIと何が違うの?」
「ビジネスの現場で使っても、本当に安全なの?」
あなたは仕事でAdobe Firefly(アドビ ファイヤーフライ)を使っていますか?
Adobe Fireflyとは、画像編集ソフトの「Photoshop」や「Illustrator」の開発企業として有名なアドビ社が開発した、クリエイティブな生成AIです。
画像だけでなく、動画や音声、さらにはデザインまで生成・編集できることはもちろん、アドビ社が開発した生成AIなだけあって、高品質なクリエイティブを実現できます。
また、ほかの生成AIだと、「著作権は大丈夫・・・?」という倫理的な懸念があるかもしれませんが、Adobe Fireflyなら心配いりません。
Adobe Fireflyは、Adobe Stockなどの使用許諾を受けたコンテンツや、著作権の切れた一般コンテンツのみを学習しているため、生成物に対する著作権侵害のリスクが基本的にありません。
アドビ社からも「Adobe Fireflyは商用利用可能である」と公式にアナウンスされています。
(参考動画:5分で分かるAdobe Fireflyの安全な商用利用のための設計【アドビ公式】)
まさに、ビジネスの現場で安心して使える生成AI、それがAdobe Firefly。
今回はそんなAdobe Fireflyの魅力を、ウェブライダーのデザインチームが実際の業務フローでの活用例をもとに解説します。
高級苺ジャムのパッケージ画像やプロモーションの動画の作成から、効果音(SE)や音楽(BGM)の作成、さらにはアドビ製品との連携方法に至るまで、さまざまな角度からAdobe Fireflyについて語ります。
「Adobe Firefly」をすぐに使ってみたい方はこちら

えっ、なぜ、苺ジャムのパッケージなのって?
実は私たちウェブライダー社では、とびきり美味しい苺ジャムのプロデュース事業も始めているのですが、それはまた別の記事でお話しするとして・・・、今回はAdobe Firefly特集です!
生成AIの上手な使い方がわからない方も、生成AIに苦手意識がある方も、今回の記事を読んでいただければ、新しいクリエイティブの扉が開くはず!
それではまいりましょう!
- 本記事はアドビ株式会社さんの提供のもとお送りしています。
- 本記事はPR記事ではありますが、ウェブライダー社内では本記事の執筆前からAdobe Fireflyを業務で活用しています。
- 本記事で扱っている情報は、2025年11月14日時点の自社調査によるものです。
Adobe Fireflyで、できること(Fireflyの主な機能)
まずはAdobe Fireflyで具体的に何ができるのかを表にまとめてみました。
こうしてまとめると、グラフィックやサウンド系のクリエイティブは、一通りFireflyで生成できることがわかります。
| 主な機能 | 解説 | リンク | |
|---|---|---|---|
| 1 | 画像を生成 | テキストのプロンプト(指示文)を入力しての画像の生成や、参考画像をアップロードし、その画像の構図などをもとに新たに画像を生成できます。 | 解説HP |
| 2 | 画像を編集 | 画像の内容の付け足し(生成拡張)や、指定した箇所に新たな要素を加えるなど(生成塗りつぶし)、画像にさまざまな効果を足せます。 画像の背景削除や、色調整もできます。 (4:3のサイズの画像を16:9に引き延ばしたいときなどにも、便利です) |
解説HP |
| 3 | 動画を生成 | プロンプト(指示文)による画像生成に加え、アップロードした参考画像から2Dや3Dの動画を作成できます。 また、参考動画をアップすれば、その動画の構成などをもとに新たに動画を生成することも。 テキスト読み上げ機能でナレーションを作成して挿入すれば、プレゼンテーション動画をすぐにつくれます。 |
解説HP |
| 4 | 音楽を生成 | プロンプト(指示文)による音楽(BGM)の生成や、アップロードした動画の雰囲気にあった音楽(BGM)を作成できます。 また、雰囲気やジャンル、目的、躍動感、テンポを選択することで、その条件に合った音楽を生成できます。 |
解説HP |
| 5 | 効果音を生成 | プロンプト(指示文)による効果音の生成や、動画や音声をアップロードすることで、その動画や音声に合った効果音を追加できます。 欲しい効果音がなかなか見つからない場合にもとても役立ちます。 |
解説HP |
| 6 | ナレーションを生成 | テキストを入力すれば、そのテキストを読み上げてもらえます。 ※2025年11月14日現在、この機能は英語を中心とした読み上げに対応しています。 |
解説HP |
| 7 | ムードボードを作成 | さまざまなビジュアルを1枚のボードにまとめることで(ビジュアルコラージュ)、マーケティング担当者やステークホルダーがデザインの方向性を確認しやすくします。 | 解説HP |
| 8 | 他社モデルへの切り替え | Adobe Fireflyでは、Fireflyのモデルだけでなく、Geminiの「Nano Banana」やOpenAI開発の「GPT Image」などのモデルも選択できます。 他の生成モデルも使えることから、他の生成モデルで生成したクリエイティブとの違いを比較できます。 ただし、Firefly以外のモデルを使う場合、生成物の安全性や商用利用に適しているかどうかは、ユーザー自身が確認する必要があります(Fireflyのモデルを使っていれば、その心配はありません)。 |
解説HP |
| 9 | コンテンツクレデンシャル の付与 |
Adobe Fireflyでつくられた生成物にはコンテンツクレデンシャル(Content Credentials)と呼ばれるメタデータが付与されます。 これは、コンテンツの「出所」や「変更履歴」を記録した、業界標準の改ざん防止メタデータです。 作品の出所や編集履歴を証明でき、クリエイターの権利を守れる仕組みです。 |
解説HP |
また、Adobe Fireflyと他社のクリエイティブ系生成AIとの違いを、「商用利用はOKか?」「学習データは安全か?」という視点でカンタンな表にまとめてみました。
| Adobe Firefly | 他社製AI | |
|---|---|---|
| 商用利用 | 商用利用可 (※ただし、プレビュー版の機能は商用利用不可の場合があるため注意) |
モデルやプランによっては商用不可のケースがあり、要確認 |
| 学習データの安全性 | Adobe Stockなどの使用許諾を受けたコンテンツや、著作権の切れた一般コンテンツなので、安全 | 詳細が非公開になっているケースが多く、安全性については要確認 |
生成AIは便利な反面、使い方によっては権利問題を引き起こす可能性もあります。
その点、Adobe Fireflyはそのリスクを極限まで抑えられているといっていいでしょう。
(生成されたデザインが、偶然にも既存の作品と似通った場合などは注意する必要があります・・・!)
ちなみに以下はAdobe Fireflyがどのように安全に設計されているかを解説している動画です。
ではここからが本題です。
Adobe Fireflyを実際の業務フローでどう用いればいいのかを、苺ジャムのプロジェクトをもとに解説していきます!
ジャムの企画用のクリエイティブをつくる
ここからは「苺ジャム用のクリエイティブをつくる」というお題をもとに、Adobe Fireflyの活用法を解説していきます。
(以下で取り上げるのは、架空のジャムです)
注:生成AIを用いてつくった画像や動画をそのまま使う際は、虚偽の商品情報や誇大広告とならないよう注意してください。
今回ご紹介する例は、苺ジャムの「企画用資料」としてのクリエイティブ作成の手順です。

以下は、今回のクリエイティブをつくる苺ジャムの概要です。
| カテゴリ | 詳細 |
|---|---|
| 商品名 | ICHIGO ROYAL(イチゴ・ロイヤル) |
| キャッチコピー |
「ちょっと特別な朝を、日本の苺で」 「朝の一口が、その日を特別にする」 |
| 概要 |
ICHIGO ROYALは、日本各地の苺農家と提携し、完熟した苺だけを使った“日常で味わえる高貴なひとさじ”を届けるプレミアムジャムブランド。 国産苺100%で、てんさい糖だけで丁寧につくられた、素材を活かしたジャム。 ギフト用にも自分へのご褒美用にも。 |
| キーカラー | 深紅(Royal Berry Red)、アイボリー、ブラック、ゴールド |
| 対象者 |
30〜50代の女性 特別な体験や非日常感を求めている方々 |
ここから、以下の手順でクリエイティブをつくっていきます。
Adobe Fireflyの生成モデル「Image 5(プレビュー)」と「Image 4」の違いについて
実はAdobe Fireflyには2025年11月現在、「Image 5(プレビュー)」、「Image 4」、「Image 3」の3つの生成モデルがあります。
それぞれのモデルで、生成できるクリエイティブの品質が変わるため、今回は最新モデルである「Image 5(プレビュー)」を用いて解説していきます。
注:2025年11月14日現在、「Image 5」はプレビュー版のため、商用利用ができないため注意してください。
本記事はPR記事のため、「Image 5」を用いた解説をおこなっています。


「Image 5」は、2025年10月末ごろにプレビューとして追加された新モデル。
プロンプト(指示文)ひとつでさまざまなクリエイティブの生成や編集ができます。
2025年11月現在では、まだプレビュー版であるため「Image 4」と比べて、操作パネル上の設定や機能が限定されていますが、リアルな質感や照明、細部の表現力が大きく向上しています。
さらには、英語の文字も綺麗に生成できるようになったほか、画像の参照機能も強化され、写真を読み込んだ際にその写真の細かい特長を維持したままイラスト風画像に変換できるようにもなりました。
いっぽう、「Image 4」は様々な設定を操作パネルから直感的に選べるのが便利。
プロンプト(指示文)を考えるのが苦手でも、操作パネルの項目をクリックしていくことで、目的に沿ったクリエイティブをカンタンに作成できます。
また、同時に4枚の画像が生成されるため、その中から好きな画像を選べます。
この2つのモデルは、どちらか一方だけを使うのではなく、ぜひ両方のモデルを試してみてください。
たとえば「Image 4」で生成した画像を、さらに「Image 5」で編集するといった流れもオススメです。
【実践編その1】
苺ジャムのパッケージ画像を生成する
それではまずは、以下のような苺ジャムのパッケージ画像を生成してみましょう。

まず、Adobe Fireflyのトップページに移動します
トップページは以下のような構成になっており、右下に「画像を生成」や「動画を生成」といった、各機能へアクセスできるボタンがあります。
また、大きく開かれたテキスト入力欄にプロンプト(指示文)を入力すれば、画像や動画をすぐに生成できます。

今回は「Image 5(プレビュー)」のモデルを使っていきます。
「Image 5(プレビュー)」での画像生成はとてもカンタン。
モデルに「Firefly Image 5(プレビュー)」を選び、次に生成する画像の縦横比を選びます。
もし、所持している画像に手を加えたい場合は、「参照画像」から画像をアップロードすればOKです。

生成される画像の設定を終えたら、いよいよ右下にプロンプト(指示文)を入れます。

今回は以下のようなプロンプト(指示文)を入れてみました。
- プロンプト(指示文)
-
高級感のある苺ジャムの瓶をデザイン。
上品でナチュラルなヨーロッパのパティスリー風スタイル。
白を基調としたラベルに金の縁取り。
四角い形のガラス瓶に金色のキャップ。
シンプルな赤い苺と苺の葉のイラストの下に、上品なセリフ体のフォントで「ICHIGO ROYAL」と表記。
ジャムの瓶を中心にバランスの取れた構図。
白布と白い壁の背景、柔らかい自然光で撮影したようなスタジオ構図。
瓶の影はやや淡く。
プロダクト写真のようなリアルで高精細な質感。
上品な広告写真のテイストで仕上げる。
すると・・・以下のようなパッケージ画像が生成されました!

いかがでしょう?
プロンプト(指示文)のイメージどおりの画像が実現できたと思います。
このように、Fireflyの「Image 5」はプロンプト(指示文)の内容を作り込むことで、自分の希望に合った画像をスピーディに作成できます。
つまり、プロンプト(指示文)の作成が肝なのです。
そこで、効果的なプロンプト(指示文)を考えるポイントを以下にまとめてみました。
良質な画像を生成するためのプロンプト(指示文)の書き方
1.「目的」を明確に伝える
まずは、作りたいものの種類(例:ロゴ、パッケージ、背景、キャラクターなど)と、印象の方向性(例:高級感、かわいらしさ、シンプルなど)をセットにして記述します。
- プロンプト(指示文)の該当箇所
- 高級感のある苺ジャムの瓶をデザイン
2.ブランドや世界観を伝える
次に、その画像のブランドや世界観について記述します。
その画像を見た人に「どんな気持ちを感じてもらいたいか」を考えながら記述しましょう。
- プロンプト(指示文)の該当箇所
- 上品でナチュラルなヨーロッパのパティスリー風スタイル。
3.視覚的なディテールを指定する
可能であれば、生成される画像の「形」「色」「素材」「配置」などを細かく伝えます。
- プロンプト(指示文)の該当箇所
-
白を基調としたラベルに金の縁取り。
四角い形のガラス瓶に金色のキャップ。
シンプルな赤い苺と苺の葉のイラストの下に、上品なセリフ体のフォントで「ICHIGO ROYAL」と表記。
4.照明や演出について指定する
光の演出(照明の当て方)や背景の演出などを指定します。
- プロンプト(指示文)の該当箇所
-
ジャムの瓶を中心にバランスの取れた構図。
白布と白い壁の背景、柔らかい自然光で撮影したようなスタジオ構図。
瓶の影はやや淡く。
5.仕上がりの方向性について指定する
「レトロな写真」や「水彩イラスト」「3Dアート」など、仕上がりの方向性について指定します。
- プロンプト(指示文)の該当箇所
-
プロダクト写真のようなリアルで高精細な質感。
上品な広告写真のテイストで仕上げる。
上記をすべてまとめたプロンプト(指示文)が以下です。
- プロンプト(指示文)
-
高級感のある苺ジャムの瓶をデザイン。
上品でナチュラルなヨーロッパのパティスリー風スタイル。
白を基調としたラベルに金の縁取り。
四角い形のガラス瓶に金色のキャップ。
シンプルな赤い苺と苺の葉のイラストの下に、上品なセリフ体のフォントで「ICHIGO ROYAL」と表記。
ジャムの瓶を中心にバランスの取れた構図。
白布と白い壁の背景、柔らかい自然光で撮影したようなスタジオ構図。
瓶の影はやや淡く。
プロダクト写真のようなリアルで高精細な質感。
上品な広告写真のテイストで仕上げる。

プロンプト(指示文)を考える際の注意点は、一文が長すぎたり、表現が分かりづらかったりすると正しく認識されないことがあるということ。
また、Adobe Fireflyの「Image 5」は、プロンプト(指示文)が記述された順に重要度を高く捉えます。
画像が上手く生成されない場合は、文章を変えたり、文章の順番を変えたりしてみましょう。
生成した画像を、Adobe Firefly上でさらに編集する
Adobe Fireflyでは生成した画像に対して、さらに編集を加えることができます。
生成した画像をクリックして、「画像を編集」画面に移りましょう。


ここからさらにプロンプト(指示文)を入力し、ラベルのデザインを調整したり、瓶にリボンを結んだりと、さまざまな編集を加えていきます。
ラベルのデザインに装飾を追加する
以下のプロンプトを(指示文)を入力し、ラベルのデザインに装飾を追加してみます。
- プロンプト(指示文)
- ラベルの四隅のフレームに、小さな金色の装飾を追加してください。

瓶の蓋(ふた)をリボンで結ぶ
以下のプロンプトを(指示文)を入力し、瓶の蓋(ふた)をワインレッドカラーのリボンで結んでみましょう。
- プロンプト(指示文)
- 瓶の蓋のまわりを、ワインレッドカラーのシンプルなリボンで結んでください。

ラベルの色を変える
また、ラベルの色そのものを変えるのもカンタンです。
- プロンプト(指示文)
- 白いラベルを黒いラベルに変更してください。

【実践編2】
ジャムの背景画像を生成する
プロンプトを工夫すれば、背景を詳細に指定できます。
たとえば以下は、ジャムを朝食で使うシーンを想定し、背景を変えてみた画像です。
- プロンプト(指示文)
-
背景を浅い被写界深度の朝食のテーブルに変更。
背景の壁を深緑に変更。
朝の強い自然光が差し込み、影のコントラストのある少し暗めのライティング。
ジャムまわりに木のスプーンとリネンのナプキンを追加。
ジャムの後ろにはスライスしたパンが入ったバスケットとコーヒーの入った白いティーカップを配置。
ダークブラウンの木目のあるテーブルの上に置かれる。

ここからはさまざまな背景演出にトライしてみましょう。
1.ジャムを入れる箱を追加してみる
まずは、苺ジャムを入れる箱を背景に追加してみましょう。
「生成塗りつぶし」という機能を使って、さっきつくった画像の中に箱を表示するスペースを作ったうえで、箱のデザインを生成します。
まず、画面右上の「ダウンロード」をクリックし、先ほど生成した画像を保存します。
(ちなみに、Adobe Fireflyでは編集途中の履歴を画面下部から確認できます)

次に、Adobe Fireflyのトップページの生成メニューから「画像」タブを選択し、「生成塗りつぶし」をクリック。


先ほどダウンロードした画像をアップロードしたうえで、左メニューの「拡張」を選択し、左上の枠を広げてから「生成」をクリック。
すると、Adobe Fireflyが拡張した部分の背景を自動で生成し、箱を生成するためのスペースを作ってくれます。
画像の生成が完了したら、右上の「ダウンロード」をクリックして保存。

その後、Adobe Fireflyのトップページから「画像を編集」を選び、先程生成した、背景を広げた画像をアップロードします。

以下のようなプロンプト(指示文)を入れ、箱のデザインや位置を指定したうえで「生成」をクリック。
- プロンプト(指示文)
-
瓶の後ろに、同デザインのギフト用パッケージボックスを配置。
箱は赤地に金のラインのフレームにロゴと繊細な装飾が施され、瓶と統一感のあるデザイン。
箱にはジャムと同じロゴをデザイン。
すると以下のように、箱入りのクリエイティブが生成されました!

2.画像サイズを横長にして、リッチ感のある演出を加えてみる
次は、画像サイズを横長にして、背景に美味しそうな苺を並べたり、苺の花びらを舞わせたりしてみましょう。
まずは先程の箱のデザインと同じように、「生成塗りつぶし」という機能を使って、背景に余白をつくります。
今からつくる画像はあとで動画作成にも使うので、このあと作成予定の動画と同じ比率を選択します。
(ここでは「16:9」の比率を選択しました)

画像を生成したあとは、Adobe Fireflyのトップページに移動し、「画像を編集」をクリックして、先程生成した16:9の画像をアップロードします。

そして以下のようなプロンプトを入力します。
- プロンプト(指示文)
-
瓶のまわりと床に苺の白い花と大きなイチゴを沢山配置。
背景に大きなワインレッドのベールが重なり浮いているイメージ。
空から白い苺の花びらが降ってくる。
すると、以下のような素敵な画像が生成されました!

ではここから、この素敵な画像を用いて、動画も生成していきます。
【実践編3】
ジャムのイメージ動画を生成する
続いて、動画の生成にチャレンジします。
まずは、Adobe Fireflyのトップページの生成メニューから「動画を生成」をクリック。

遷移後、画面下部にある「フレーム」エリアに、動画冒頭のフレームにしたい画像をアップロードします。
今回は先程つくった白い花びらが舞う画像をアップロードしました。
なお、Fireflyの動画生成では、2枚の画像をアップロードして、動画の始まりと終わりとなるフレームを指定することも可能です。
今回はそのうち、始まりのフレームだけを指定して進めていきます。

次に、左メニューから「解像度」や「縦横比」を設定。
今回は解像度を1080p、縦横比をワイドフレームに指定しました。
また、カメラの動きも設定できます。
今回は「ズームイン」を選択しました。
動画の設定が完了したら、続けて【動きのイメージ】をプロンプト(指示文)で入力します。
今回は以下のようなプロンプト(指示文)を用意してみました。
- プロンプト(入力文)
-
スローモーション動画。
背景に沢山の苺の白い花びらが舞っている。
背景のワインレッドの布が風でゆっくり大きく揺れる。
このプロンプト(指示文)を入力後、しばらく待つと・・・。
こんな動画が生成されました!
先程の画像に動きが加わって、さらにリッチ感が増しています。

1枚の画像とプロンプトだけで、こんな動画をつくれるAdobe Fireflyって本当に便利ですね!
画像に動きが加わることで、その画像が伝えたい世界観を「動画」として、よりわかりやすく伝えられるようになります。
ぜひいろいろな画像で試してみてください!
生成した動画は、画面上部の「ダウンロード」から保存できるだけでなく、好みの動画を「お気に入り登録」して、ほかのプロジェクトでリユースすることもできます。

・・・そしてさらに!
動画生成では、写真だけでなくイラストを用いて動画をつくることもできるんです。
たとえば、水彩画のようなイラストを最初のフレームに指定して動画にすれば、以下のような動画もカンタンにつくれます。
さまざまな世界観を表現できるAdobe Firefly、本当にワクワクしますね・・・!
せっかくなので、ほかの動画もつくってみました。
A.苺を摘んでいる様子の動画
B.苺ジャムを食パンに塗っている様子の動画
C.苺ジャムの瓶を幸せそうに眺めている女性の動画
これらA・B・C、3つの動画は後ほど使いますので、お楽しみに。
プロンプト(指示文)を考えるのが難しい場合は、ChatGPTなどのテキスト系生成AIも使ってみる
ここまでの内容を読んで「そもそも、プロンプト(指示文)を考えるのが難しそう・・・」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
安心してください。
プロンプト(指示文)を考えるのが苦手な方にとって、オススメの方法があります。
それは、ChatGPTやGeminiをはじめとした、テキスト形の生成AIを併用することです。
たとえば、以下はChatGPTを用いて、Firefly用のプロンプト案を考えてもらった例です。
「朝の光を浴びながらいちご畑で苺を摘んでいる女性の画像を生成したい」とChatGPTに尋ねたところ、以下のようなプロンプト案を生成してくれました。

このプロンプト(指示文)をもとにFireflyで画像を生成してみたら・・・。

以下のような画像を生成できました!

続いてせっかくなので、動画生成用のプロンプト(指示文)も生成してもらいましょう。
先程生成した画像をChatGPTにアップロードします。
そして、「この画像をFireflyで動画にするための日本語のプロンプトを考えてください」と伝え、動画生成のためのプロンプトを考えてもらいます。

すると、ChatGPTが写真の構図や光などを分析し、以下のようなプロンプトを生成してくれました。
- プロンプト(指示文)
-
朝の柔らかな自然光が差し込むいちご畑。
カメラは手元のクローズアップで、女性の両手がいちごの枝先に実っている熟した赤いいちごを摘み取ろうとしている。
いちごは最初から茎についており、左手でその茎の下を軽く支え、右手の指先で果実をそっとつまむ。
ゆっくりと右手が小さくひねるように動き、茎から実が自然に取れる。
実は左手の上にそのまま落ちるのではなく、右手に保持されたまま持ち上げられる。
茎側には小さな切り口が残り、摘み取られた跡が見える。
光は斜め上から差し込み、果実の表面の朝露がきらめく。
背景は浅い被写界深度で、緑の葉と柔らかなボケ。
動作は静かで丁寧、いちごが突然現れたり消えたりしない自然なモーション。
シネマティックで穏やかな朝のトーン。
avoid: 茎が伸びる、茎が動く、苺が浮く、手が入れ替わる、不自然なねじれ、過剰な動き、影が強すぎる
Adobe Fireflyに移動し、先程つくった画像と、上記のプロンプトを使って動画生成をしてみます。
(動画の設定は解像度を「1080p」にして、縦横比は「ワイドスクリーン」を選択しました)

すると、以下のようなストーリー性のある動画が生成できました!
(若干、後半部分の手の動きに違和感があるので、ここからさらに微調整を加えるとさらによくなります)

動画生成の機能はとても便利なのですが、プロンプト(指示文)を工夫しないと不自然な動画になってしまう場合があります。
そうならないためには、以下のようなポイントを意識して、プロンプト(指示文)を考えるようにしてください。
生成された動画が破綻しないための、プロンプト(指示文)作成のポイント
動画をプロンプト(指示文)で生成する際は、抽象的な指示ではなく、現実的な物理関係を文章の中で明確に描くことが大切です。
・・・といきなり言われても難しいですよね。
そこで、以下のような4つのポイントに言語化してみました!
1.構図を固定する
カメラのアングルや焦点の位置をAIに明確に理解してもらうことで位置関係が安定します。
「手元のクローズアップ」「浅い被写界深度」「背景は柔らかくぼかす」といった指定を加えると、AIは余計な背景変化を起こさず、手元に集中した映像を生成してくれます。
2.役割を明確に定義する
実はAdobe Fireflyは左右を頻繁に入れ替える傾向があります。
そのため、「左手で茎を支え、右手で果実を軽くひねって摘み取る」というように、どの手がどういった動作を担当するのかをハッキリと書くことが大切です。
3.「avoid句(アボイド句)」を指定する
「avoid句(アボイド句)」とは、「してはいけないこと」、つまり禁止表現を指定することです。
プロンプトの末尾に「avoid:」とともに、「苺が増える」「茎が伸びる」「手が入れ替わる」「苺が浮く」「不自然な動作」といった禁止表現を明示することで、構図がより安定します。
4.「ゆっくり」「丁寧に」「落ち着いて」などの表現を加える
動きのテンポも安定性に大きく関わります。
一般的な動画生成AIは、速い動作を誇張して生成しがちなので、「ゆっくり」「丁寧に」「落ち着いて」などの表現をあえて加えます。
上記のポイントを意識してプロンプト(指示文)を工夫すれば、高品質な動画をカンタンに作成できます。
ぜひチャレンジしてみてください。
Adobe Expressで動画を編集(動画の結合・カット編集)
アドビ社が展開するオンラインデザインツール「Adobe Express」を使えば、生成した複数の動画を結合し、ひとつの動画に仕上げられます。
また、必要のない箇所をカット編集することもできます。
せっかくですので、Adobe Expressを使った動画編集の手順も解説しておきましょう。
Adobe Expressのトップページにアクセスし、「自分のコンテンツから開始」をクリックし、複数の動画をアップロード
Adobe Expressのトップページにアクセスし、「自分のコンテンツから開始」をクリック。
Adobe Fireflyで生成した動画をすべて選択してアップロードします。
(「shift」を押しながら選択か、ドラッグすれば、複数のファイルを選択できます)

「動画を結合」を選択し、並び順を指定する
次に、読み込んだ動画をどうするかの選択肢が表示されるため、「動画を結合」を選択します。

すると、シンプルな編集画面が表示されるので、動画の並び順や読み込まれた動画が問題ないかを確認しましょう。

動画の並び順は、ドラッグすれば変更できます。
この並び順でOKな場合は、「ダウンロード」をクリックするだけで、結合された動画が完成します。
もし、動画の不要な部分をカット編集したい場合は、「エディターで開く」をクリックします。
「エディターで開く」を選択し、動画の不要な部分をカット編集する
「エディターで開く」を選択すると、以下のような編集画面へ移動します。

この画面で、実際の動画を確認しながら、気になる箇所をカット編集できます。
先程つくったA・B・C、3つの動画のなかで、ジャムを食パンに塗る動画(Bの動画)の後半が少し不自然だったため、その動画の後半を少しカットして、全体を結合してみました。
そうして完成した動画が以下です。

このように、Adobe FireflyとAdobe Expressを併用することで、長めの動画もカンタンにつくれるんです。
ここまで良い感じに動画をつくれると、今度は音を入れたくなってきますよね。
安心してください。
Adobe Fireflyなら、動画の中に入れる音楽(BGM)や効果音(SE)も作成できちゃいます。
【実践編4】
イメージ動画で流す音楽(BGM)や効果音(SE)を生成する
Adobe Fireflyを使えば、イメージ動画で流す音楽(BGM)や効果音をカンタンに生成できます。
まずは以下の動画を、スピーカーをONにして再生してみてください。
音楽(BGM)と効果音(SE)が流れるはずです。
実はこれらの音楽(BGM)と効果音(SE)、Adobe Fireflyでつくったものです。
Adobe Fireflyなら、音を付け足したい動画をアップし、プロンプト(指示文)を入力するだけで、あっという間に音楽(BGM)と効果音(SE)を生成できます。
難しい手順なく、本当にカンタンにつくれてしまうんです。
ではここからは、その作り方を解説していきます。
1.Adobe Fireflyで、動画用の「効果音(SE)」をつくる
まずは、Adobe Fireflyで効果音(SE)をつくる流れを解説します。
最初に音楽(BGM)をつくらない理由は、効果音つきの動画を作成し、その動画を使って音楽(BGM)を作成したほうが、動画の雰囲気に合った音楽を生成しやすくなるからです。
Adobe Fireflyのトップページの生成メニューから「音声」タブを選択して、「テキストから効果音生成」をクリックします。

すると、以下のような画面に移動しますので、効果音を付けたい動画をアップロードしたうえで、プロンプト(指示文)の入力欄に生成したい効果音の特長を入れます(※)。
2025年11月14日現在、効果音生成の機能は日本語のプロンプト(指示文)には対応していません。
英語が苦手な方は、外部の生成AIなどを用いて、日本語の文章を英語に翻訳したうえで、プロンプト(指示文)を用意するとよいでしょう。

サウンドの長さを指定して、効果音を生成します。
すると、4つのバリエーションの効果音が生成されます。
それぞれの効果音を視聴し、良さそうなものがあったら、動画の効果音を入れたい箇所にドラッグして挿入します。
(効果音は複数組み合わせられます)

(とくに「イチゴを摘む音」といった細かい音は、「どんな音だったっけ・・・?」と記憶があやふやになりやすいので、不確かな記憶で効果音を探すよりも、生成AIでつくったほうが早い場合があります)

以下は、すべての効果音が入った動画です。
ぜひスピーカーをONにして再生してみてください。
いかがでしょうか?
効果音が入るだけで、動画のリアル感がグッと増していませんか?
効果音を加えた動画をダウンロードしたら、次は音楽(BGM)の生成に移りましょう。
2.Adobe Fireflyで、動画用の「音楽(BGM)」をつくる
続けて、Adobe Fireflyで音楽(BGM)をつくる流れを解説します。
その前に、Adobe Fireflyで音楽をつくるメリットについてまとめておきます。
■Adobe Fireflyで、動画用の「音楽(BGM)」をつくるメリット
- 著作権を気にすることなく、用途に合ったオリジナルBGMをつくれる
- 映像のテンポに合わせて自動で音楽が調整されるため、編集ソフトが不要
生成した音楽(BGM)の著作権を気にしなくていいのは助かりますよね。
また、映像のテンポに合わせて自動で音楽が調整されるのも優れもの。
余談ですが、実は弊社ウェブライダーのオフィスには音楽スタジオがあり、サウンドクリエイターも在籍しているのですが、そのサウンドクリエイターも「アイデアの下地となる音楽(BGM)をサクッとつくれるのは便利」と言っていました。
ここで生成した音楽をそのまま使わなくても、プロのサウンドクリエイターに「こんな感じの曲をつくってください」と参考資料として渡すことで、業務を効率化できますね。
では、Adobe Fireflyを用いて、音楽を生成する流れについて解説していきます。
Adobe Fireflyのトップページの生成メニューから「音声」タブを選択して、「サウンドトラックを生成」をクリックします。

移動した画面で、先ほど効果音を付けた動画をアップロードします。
アップロードすると、左上のプロンプト入力欄に、動画の雰囲気に合ったプロンプトが自動で表示されます。
問題なければ、そのまま生成します。
もし、実際に生成してみて、生成された音楽(BGM)のイメージが動画と違うようであれば、プロンプトを調整しましょう(※)。
※2025年11月14日現在、音楽生成(BGM)の機能は日本語のプロンプト(指示文)には対応していません。
英語が苦手な方は、外部の生成AIなどを用いて、日本語の文章を英語に翻訳したうえで、プロンプト(指示文)を用意するとよいでしょう。

また、音楽は「雰囲気」「スタイル」「目的」等のメニューから、イメージの指定もできます。
設定が完了したら、「生成」ボタンをクリックして音楽を生成します。

そうしてつくられたのが以下の動画です。
いかがでしょう?
ギターが奏でる大らかな音楽(BGM)が自然の恵みを感じさせ、効果音と合わさったことで、苺ジャムの世界観がより伝わりやすくなったと思います。
画像や動画に音声と、Adobe Fireflyはさまざまな場面で活躍します。
それでは続いて、Adobe Fireflyを使って、バリエーション豊かな販促素材をつくる方法をお教えします。
【実践編5】
ジャムの販促素材をつくる
(さまざまな画像、イラスト、デザイン素材をつくる)
ここからはAdobe Fireflyを使って、資料の挿絵や、さまざまな装飾画像を生成する方法をお教えします。
前半はFireflyの「Image 5(プレビュー)」を用いて、中盤からは「Image 4」を用いた生成方法を、プロンプト(指示文)付きでご紹介します。
1.Fireflyの「Image 5(プレビュー)」で、リアル感のある素材画像をつくる
Fireflyの「Image 5(プレビュー)」は、リアルな質感や照明、細部の表現を得意としています。
今回ご紹介したパッケージデザインに使えるのはもちろん、商品企画のプレゼンテーション資料などに挿入する画像をつくるときにもオススメです。
今回の苺ジャムの例をもとに、素材画像を2点つくってみました。
【作例1】
苺畑の朝の様子

- プロンプト(指示文)
-
プロモーション用の背景画像。朝の柔らかな自然光が差し込むいちご畑。
いちごの表面には朝露が光り、太陽の光がきらめく。
背景は浅い被写界深度でぼけ、緑の葉と赤い果実のコントラストが美しい。
全体はナチュラルで穏やか、シネマティックで上品な朝の風景。
【作例2】
テーブルの上に置かれた苺ジャム

- プロンプト(指示文)
-
背景を浅い被写界深度の朝食のテーブルに変更。窓から優しい自然光が差し込む朝の風景。
いちごジャムの瓶は立方体型。金色の蓋。そのまわりに木のスプーンとリネンのナプキンを追加。
ジャムの後ろにはスライスしたパンが入ったバスケットとコーヒーの入った白いティーカップを配置。
白いお皿にジャムが塗られたトーストが一切れとフルーツが自然に置かれている。
ダークブラウンの木目のあるテーブルの上に置かれる。
2.Fireflyの「Image 4」で、イラスト風の素材画像や、おしゃれな装飾画像をつくる
続いては、Firefly「Image 4」を用いた素材画像の生成です。
ここからはイラスト風の素材画像や、おしゃれな装飾画像をつくってみます。
「Image 5(プレビュー)」はとても優秀な生成モデルなのですが、プロンプト(指示文)ベースのため、表現したいスタイルをプロンプト(指示文)で説明するのが難しい場合があります。
その点、「Image 4」では、好きなスタイルを選択して、生成画像を仕上げられます。

また、「Image 4」なら、同時に4枚の画像を生成してくれるため、「そうそう、こういう画像が欲しかった!」という発見につながりやすいメリットもあります。
「Image 5(プレビュー)で自分好みの画像がなかなかつくれない場合には、「Image 4」も使ってみましょう。
では、ここからは「Image 4」を用いて生成した素材を紹介していきます。
【作例3】
苺を摘んでいる人物の、水彩画風イラスト

- プロンプト(指示文)
- 苺を摘んでいるオーバーオールを着た日本人女性の手元のアングル、水彩イラスト、太い線
【作例4】
みずみずしい苺の、水彩画風イラスト

- プロンプト(指示文)
- みずみずしい苺のクローズアップ、柔らかい光と透明感、鮮やかな赤と自然な緑の葉、水彩画スタイル、淡い滲んだ影、白背景
【作例5】
子どもが美味しそうに苺を食べている、水彩画風イラスト

- プロンプト(指示文)
-
日本人の子供が朝食のテーブルで苺ジャムを乗ったパンを食べているシーン、水彩画スタイル、太い線で輪郭を描いた温かみのあるアート。
やわらかい朝の光、木製のテーブル、白い皿、赤く輝く苺ジャム、ナチュラルで優しい雰囲気。
透明感のある水彩の滲み、淡い影、ほんのりデフォルメされたリアルな描写。
3.Firefly「Image 4」でつくる装飾画像
Firefly「Image 4」を使えば、バナーに使えるフレームの装飾画像や、背景に使用するテクスチャ画像などをカンタンに生成できます。
【作例6】
アンティーク風のフレーム素材

- プロンプト(指示文)
-
落ち着いたブラウンまたはダークゴールドの細い線で描かれた、アンティーク調の装飾フレーム素材セット。
繊細な曲線や植物モチーフをあしらった複数の長方形・正方形のフレームを含む。
格式高い雰囲気。
シンメトリー構成で、余白を広く取り、上品でクラシカルな印象。
パッケージデザインやラベル、ポスター装飾に使える。
【作例7】
カリグラフィー風のリボン素材

- プロンプト(指示文)
-
落ち着いた細い線で描かれた、ブラックのアンティーク調のリボンバナー素材。
装飾の少ないものから、植物やリボン結びをあしらったものまで複数セットで構成。
背景は白色。
黒背景ではない。
【作例8】
アンティーク風の紙のテクスチャ素材

- プロンプト(指示文)
-
柔らかい羊皮紙の質感。
自然な陰影のある高級紙のようなテクスチャ。
背景はシンプルでノイズが少なく、温かみのある印象。
ナチュラルで上品なブランドプレゼンテーションの背景に最適。
【作例9】
ヴィンテージ感のあるイラスト素材

- プロンプト(指示文)
-
アンティーク風のいちごとジャム瓶のスケッチイラスト。
白黒のイラスト。
木のスプーン、パン、イチゴの花や葉などの小物。
それぞれの要素は独立して並んでいる。
背景は白または淡いベージュ。
【作例10】
優雅でオーガニックなフレーム素材

- プロンプト(指示文)
-
いちごの蔦や葉、小さな実をモチーフにした繊細な装飾素材。
細いラインで描かれたヴィンテージ風イラストで、チラシやバナーに使えるデザイン。
白と黒の線で構成されたシンプルなイラスト。
繊細で柔らかな曲線構成で、シンプル、ナチュラルかつ上品な雰囲気。
フレームとしても使える左右に広がるあしらい。
背景は白または透過。
光沢や影はなし。
4.Adobe Fireflyでベクター形式の画像素材を作成してみる
実はAdobe Fireflyでは、ベクター形式の画像も生成できます。
ベクターとは、画像を数式や座標データで表現することで、拡大・縮小しても劣化しないファイル形式のことです。
Adobe Fireflyによるベクター画像の生成は、通常の画像生成と比較するとスタイルの制限はありますが、ベクターデータは解像度の限界がないため、画質をキレイに見せることができます。
それでは、Adobe Fireflyを使ったベクター形式の画像素材のつくり方を解説していきます。
まず、Adobe Fireflyのトップページの生成メニューから「画像」タブを選択し、「ベクターを生成」をクリックしてください。


次に、「コンテンツの種類」から「被写体(アイコンやロゴなど、モチーフを中心としたイラスト)」もしくは「シーン(風景や背景など、全体の構成を含むイラスト)」どちらかを選択します。
ちなみに、「スタイル」では所持している画像のスタイルを参照することができるほか、「効果」では生成する画像に加えたい効果を選べます。

画像を生成後、画像右上の「ダウンロード」アイコンをクリックすれば、「.svg」形式のファイルをダウンロードできます。
また、Adobe Illustratorを所持している場合は、Illustratorの「Ai」アイコンをクリックすれば、Illustratorアプリから生成画像を直接開くこともできます。
ここでIllustratorの話題が出てきたところで、ここからは、Adobe FireflyとAdobe Illustratorの掛け合わせで素材画像をつくる、ちょっとしたコツについてご紹介します。
5.Adobe FireflyとAdobe Illustratorの掛け合わせで素材画像をつくる
Adobe Fireflyで生成した画像をベースに、Adobe Illustratorでベクターデータ化する方法もオススメです。
Adobe Illustratorにもベクターを生成する機能はありますが、Adobe Fireflyには、Fireflyでしか表現できないスタイルや効果があるため、両者の強みを掛け算することで、普段はつくれないようなベクター画像を作成できます。
1. Adobe Fireflyを使って、フラットなイラスト風素材を作成
まずは、Adobe Fireflyで作成した画像を、フラットなイラスト風素材にしましょう。

以下のようなプロンプトを入力します。
- プロンプト(指示文)
-
細かいディテールを残したままフラットなイラストスタイルに変更。
シンプルな水色一色の背景に変更。
ここでのポイントは、Illustratorでベクター化しやすい画像に仕上げることです。
少し専門的な話になりますが、水彩画のような色の混ざりが複雑なイラストをベクター化しようとすると、色数が減ったり変換中の処理が重くなったりすることがあります。
そのため、できるだけフラットなイラスト風の画像を生成します。

2. Adobe Illustrator上でベクター化
イラスト風の画像の生成が完了したら、その画像をIllustratorで読み込みます。
Illustratorを開き、販促物のサイズでアートボートを準備。
今回はA3のポスターを想定して、「印刷」のタブから「A3」を選択しました。
(裁ち落としの天地左右を「3mm」に設定しておくと、塗り足しが自動で作成され、印刷時に断裁がズレても白フチができなくなります)

次に、先ほど生成したイラスト風の画像を読み込みます。
ドラッグまたは、上部のファイルメニューから「配置」を選び、画像を選択して読み込みます。

続いて、上部のウィンドウメニューから「画像トレース」を選択して、画像トレースのパネルを表示します。
イラストを選択した状態で、画像トレースパネルの設定を変えることで、色数や形を調整してベクター化できます。
プレビューにチェックを入れると、パネル内の設定がリアルタイムで反映されます。
ベクター化する画像によって処理が重くなることがあるので、設定を確認したい時のみに、プレビューのチェックを入れましょう。

今回は、元の画像のディテールをできるだけ維持したままベクター化したかったため、「カラーモード:カラー」「カラー:30」の設定にしました。
設定が完了したら「拡張」ボタンをクリックして、ベクター化します。

ベクター化することでパスの状態になり、細かな形の調整や、「再配色」を使用して色を調整できるようになります。

ベクター画像にすれば、ポスターなど大きな印刷物にも使用しやすくなります。
Illustratorをお使いの方は、ぜひ試してみてくださいね。
【実践編6】
ジャムのプレゼンテーション動画をつくる(アバター生成を活用)
最後に紹介するAdobe Fireflyの便利機能は「テキストからアバター生成」です。
Adobe Fireflyのアバター生成は、英語や日本語の原稿を入力するだけで、選択したアバターが文章を読み上げる動画をつくれます。
幅広い国籍のアバターが用意されており、海外向けのプロもエーション動画にも最適。
画像や動画をアップすれば、画像や動画を背景にしながらアバターが解説する動画をカンタンにつくれます。
以下はサクッとつくってみた動画です。
ぜひスピーカーをONにして再生してみてください。
このアバター機能、日本語の読み上げにも対応しているのですが、2025年11月14日現在、日本語の発音が少し不自然なのです。
そのため今回は、苺ジャムを海外にアピールするための原稿をアバターに喋ってもらいました。
以下はその手順です。
まず、Adobe Fireflyのトップページの生成メニューから「音声」のタブを選択し、「テキストからアバター生成」をクリックします。

次に、朗読する言語から「英語」を選び、アバターとして「Jackie」さんを選びます。
続けて、背景画像として、苺農家の動画をアップしました。
海外向けの英語の原稿を入力したら、「生成」ボタンを押すことで動画が完成します。

生成が完了したら「再生」ボタンを押して、動画を確認しましょう。
問題なければ「.mp4をダウンロード」をクリックして動画を保存します。

そうして完成したのが、以下の動画です。
日本語の発音が少し不自然になるなど、まだ課題がある機能ではありますが、海外向けの教育系動画やプロモーション動画をカンタンにつくれるのがいいですね。
ここまで、Adobe Fireflyのさまざまな機能をご紹介してきました。
最後に、Adobe Fireflyに関するよくある質問にお答えしておきます。
Adobe Fireflyに関するよくある質問(FAQ)

以下のFAQの内容は、アドビさんの公式サイトにある情報を用いて、回答しています。
必ず、公式サイトの情報も確認しましょう。
ただし、生成されたデザインが、偶然にも既存の作品と似通った場合などは注意する必要があります。
(参考:【YouTube動画】5分で分かるAdobe Fireflyの安全な商用利用のための設計(アドビ公式))
また、Adobe FireflyはAdobe Creative Cloudに含まれているサービスで、Creative Cloudのユーザーには、一定数の生成クレジットが付与されています。
もし、大量にクリエイティブを生成したり、クレジットを要する出力をおこなったりする際には、追加クレジットを購入することで対応できます。
(参考:Adobe Fireflyの「プラン紹介」)
また、Adobe Fireflyは商用利用が可能なため、生成したクリエイティブが商用利用できるかどうかを毎回確認する手間がありません。
そして何より、Adobe Fireflyはさまざまなアドビ製品と連携できるため、クリエイティブ全体のワークフローを効率化・高品質化できます。
ただし、Adobe Stockのコントリビューターから提供されたコンテンツは、使用許諾契約に基づきFireflyのトレーニングデータとして利用されます。
(参考:Adobe Fireflyサイト内の「よくある質問」より)
Adobe Fireflyはクリエイティブな現場で活躍するアシスタント
Adobe FireflyについてのPR記事ということで、気付けば、盛りだくさんの内容になってしまいましたが、このツールは本当に便利!
画像だけでなく、動画や音声、さらにはデザインまで生成・編集でき、しかも、アドビ社が開発した生成AIなだけあって、高品質なクリエイティブを実現できます。
また、ほかの生成AIだと、「著作権は大丈夫・・・?」という倫理的な懸念があるかもしれませんが、Adobe Fireflyなら心配いりません。
Adobe Fireflyは、Adobe Stockなどの使用許諾を受けたコンテンツや、著作権の切れた一般コンテンツのみを学習しているため、生成物に対する著作権侵害のリスクが基本的にありません。
アドビ社からも「Adobe Fireflyは商用利用可能である」と公式にアナウンスされています。
(参考動画:5分で分かるAdobe Fireflyの安全な商用利用のための設計【アドビ公式】)
まさに、ビジネスの現場で安心して使える生成AI、それがAdobe Firefly。
ぜひ今回の記事をきっかけに使ってみていただければ幸いです。