「パワポのデザインセンスが無くて困っている・・・」
「パワポの資料をプロっぽく仕上げたい」
「おしゃれにデザインする方法を知りたい」
世の中には2種類のパワポスライドがあります。
「見やすくて、わかりやすくて、見栄えがよくて、洗練されているスライド」か「イマイチなスライド」か。
色々なセミナーイベントに参加すると、「ああ、この登壇者のスライド、素敵だなあ」と感じることはありませんか?
企業のIR資料を見た際、「すごい、デザインが洗練されている」と感じることはありませんか?
ああいうスライドはどのようにしてつくられているのでしょうか?
やはりデザインセンスがないとつくれないのでしょうか?
そんなことはありません。
デザインセンスとは後天的なものです。
良いデザインを見て「なぜそのデザインが良いのか?」を言語化し続けることで、センスは磨けるのです。
そこで今回は、過去500回以上のセミナーに登壇してきた私ことウェブライダーの松尾が、パワポのデザインセンスを高めるためのTIPSをいくつかご紹介します。
まずご紹介するのは、高品質のスライド・資料をつくるための「10の原理原則」です。
この原理原則はシンプルではあるものの、強力です。
まさに知らないと損をするノウハウと言えるでしょう。
そして次に、スライド作成の「プロ13人のノウハウ」をご紹介します。
ビジネスの現場で日々スライドや資料をつくり続けているプロのノウハウは、実践的で参考になります。
記事の最後では、パワポデザインの参考になるサイトやテンプレート集もいくつかご紹介します。
高品質なパワポデザインを実現するための10の原理原則
実はパワポのデザインノウハウには、あらゆる人が口を揃えて言う「10の原理原則」があります。
以下がその10の原理原則です。
■パワポデザイン 10の原理原則
- 情報を絞り込み、1枚のスライドに詰め込みすぎない(1スライド1メッセージ)
- 余白を適切に取り、読みやすさを確保する
- フォントの種類や大きさを適切に選び、読みやすさを向上させる
- 色使いを抑え、3色程度に絞る
- 図やグラフ、イラストを効果的に活用する
- 要素の「配置」や「整列」を意識し、統一感のあるデザインにする
- コントラストをつけ、重要な情報を目立たせる
- 一貫性のあるデザインテンプレートを使用する
- 文字の量を減らし、簡潔な表現を心がける
- アクセシビリティを考慮し、誰にでも読みやすい資料を作成する
基本はこの原理原則を頭に入れながらデザインすればOKです。
かく言う私も、この原理原則をもとに、以下のようなスライドをデザインしています。
(私はデザイナーではありませんが、それなりにいい感じのスライドを作れているのでは・・・と思っています)
・・・とはいえ、先ほどご紹介した10の原理原則は少し抽象度が高めです。
もっと具体的にデザインのノウハウを知りたいという方は多いでしょう。
そこでここからは、アドビ社の企画「みんなの資料作成(みんなの仕事術)」で取り上げられていたプロの記事の中から、松尾が個人的に「これは!」と感じた13の記事を紹介します。
「みんなの資料作成(みんなの仕事術)」という企画は、日々、ビジネスの現場で資料を作成しているデザイナーやマーケターの方々が、それぞれの秘蔵のノウハウを記事として発信した企画です。
彼らの渾身の記事を読むことで、まるで数冊の書籍を読んだかのような濃厚なノウハウを得ることができます。
今回、私なりに各記事の見どころをまとめてみました。
以下で紹介している記事を順番にお読みいただければ、パワポのデザインレベルを劇的にアップしていただけるはずです。
- イマイチなスライドを“いい感じ”にブラッシュアップするための基本思考
- 「伝えたいこと」をきちんと届けるために、ゴールから逆算する思考法
- 「グラフ」や「表」の多いスライドを上手にブラッシュアップするTIPS
- 成果につながる「ホワイトペーパー」をつくるための視点
- スライドで使う「フォント」を賢く選ぶ方法
- スライド内のテキストを上手に【リライト】するためのTIPS
- デザインを理性的に捉え、美を客観的に評価する方法
- 誰でもカンタンに図解をつくるためのTIPS
- 凝ったビジュアルのデザインをうまくまとめ上げるTIPS
- ビジネス資料としての格を高めるためのブラッシュアップ術
- 誰にとっても見やすい「ユニバーサルなデザイン」を実現するためのTIPS
- アクセシビリティに対応する7つのポイント
- PDFからPowerPointのファイルを作成するためのTIPS
【記事その1】まずは必要十分なスライドに仕上げる
1.イマイチなスライドを“いい感じ”にブラッシュアップするための基本思考
デザイン制作会社neccoにお勤めで、プロジェクトマネージャーやモーションデザイナーも務めるfuyuna(ふゆな)さんの記事。
初心者でもカンタンにスライドを“いい感じ”に仕上げるためのノウハウが書かれています。
とくにスライド内の要素を揃えるTIPSや、余白をつけるコツなどはぜひ参考にしてください。
まさに、スライド制作に携わるすべての方にお読みいただきたい「教科書」的な記事です。
■主なノウハウ
- デザインは余白が重要、必要な余白をしっかりとる
- 背景・あしらい・文字にメリハリをつける
- スライド資料は「読まなくてもわかる」のが理想のため、イラストや画像を活用する
■印象に残った言葉
「センスは必要ありません!ちょっとした工夫でグッとよくなるはずです」
伝わりやすいスライド資料の作り方。資料作成の流れからデザインのコツ、デザイン初心者さんにおすすめの本まで紹介
2.「伝えたいこと」をきちんと届けるために、ゴールから逆算する思考法
人気のWebデザイナーであり、スクールの講師も務めてらっしゃる「spicagraph」さんの記事。
ゴールとスタートから逆算して「スライド資料の中に入れるべき情報」を詰めていくという考え方は、スライドをつくる目的を明確化します。
本記事ではわかりやすいイラストや図解が用いられていて、記事の見せ方がひとつのプレゼンテーションのようで、とても参考になります。
■主なノウハウ
- スライドにどれくらい情報を入れるかは、「投影する資料」と「配布する資料」を作る場合で異なる
- テキストが読みやすいかどうかは、スマホやタブレットで見てみる、プリントアウトしてみるなど実際の大きさで確認する
- 目立たせようとテキスト装飾を入れてしまうと、逆に「読みやすさ」を下げてしまうことがある
■印象に残った言葉
「デザインを制作する際、“お母さんが見て理解できるか”を指標にする」
デザイナーじゃなくても!見やすいスライド資料のための5つのコツ【Before/Afterあり】|spicagraph
3.「グラフ」や「表」の多いスライドを上手にブラッシュアップするTIPS
ウェブ解析士協会の理事であり、株式会社エスファクトリーの代表である井水さんの記事。
本記事では、グラフや表が多めのスライドをどうブラッシュアップすればより見やすくなるのか?のTIPSが語られています。
多数の商談経験や、セミナー等の登壇経験に裏打ちされたノウハウは非常に参考になります。
商談の場はもちろん、セミナーやイベント登壇する前のチェックリストとしてブックマークしておきたい記事です。
■主なノウハウ
- グラフや表を掲載する際は、必要な数字のみを掲載する
- 表は、罫線を目立たせないようにする
- いつのデータか、どのように調査されたデータかをしっかり記載する
■印象に残った言葉
「読み手が知りたいのは結論です。忙しい経営者は資料をじっくり読むのではなく、サッと流して見ることもあります」
こんなスライド資料はNG!残念な資料を伝わる資料に変えるための11のポイント【実例付き】
4.成果につながる「ホワイトペーパー」をつくるための視点
Web制作歴20年以上のデザイナー兼ディレクターであるFEEL DESIGN代表のAyumiさんの記事。
成果を上げるためのスライド(ホワイトペーパー)をデザインするTIPSが語られています。
情報をどう絞ればよいか?どう配置すると美しいか?といったノウハウが、Before/Afterの事例をもとにわかりやすく解説されています。
記事のデザインも洗練されており、とても読みやすいです。
■主なノウハウ
- スライド資料をつくる際は、表紙の次ページに資料の全体像がわかる「目次」を挿入する
- 人の視線の動きに対応した資料をつくる(原則として、視線は左上から右下に流れる)
- 文章の「行間」を適度に空けて、読みやすさに配慮する
■印象に残った言葉
「ホワイトペーパーを手元にずっと置いてもらうには、デザインによって情報を見やすく整理したり、その企業らしさを伝えられているかが重要です」
【図解あり】成果を上げるホワイトペーパーのデザインポイントを解説!(デザイナーが教える、伝わるデザイン)
【記事その2】フォントを選び抜く、文章をリライトする
5.スライドで使う「フォント」を賢く選ぶ方法
こちらもデザイン制作会社neccoにお勤めのfuyuna(ふゆな)さんの記事。
スライドにおいて、フォント選びはふぉんとに(ほんとに)大切です。
フォントひとつでスライドの印象は随分と変わります。
この記事では、ゴシック体と明朝体の使い分けや、オススメのフォントが紹介されています。
■主なノウハウ
- ゴシック体は「見る文字」に向いていて、明朝体は「読む文字」に向いている
- フォントを選ぶ際は「遠くからでも見やすい」「クセが少ない」「太さにバリエーションがある」という3つの観点で選ぶ
- 「游ゴシック」は、WindowsおよびMacに標準でインストールされており、多くの人が気軽に利用できる
■印象に残った言葉
「フォントの違いで印象は大きく変わる」
スライド資料のデザインが劇的に良くなる!現場で学んだフォント・色の選び方
6.スライド内のテキストを上手に【リライト】するためのTIPS
制作したプロダクトが「IFデザイン賞」「グッドデザイン賞」を受賞するなど、デザイナーや講師として活躍されているHUMOREのたじまちはるさんの記事。
私こと松尾は、スライドはテキストこそが重要だと考えている派なのですが、本記事ではまさにそのテキストをどのようにリライトすればよいかを「切る」「括る(くくる)」「削る」という3つの観点で解説されています。
浦島太郎の「文章」を例に、実際にリライトする過程が書かれていて、とても参考になります。
■主なノウハウ
- 一文を短くする=文章を区切り、段落を分ける
- 見出しを活用する=始めに論点を端的に伝える
- 一文一義で書く=一行で書くことは一つだけ
■印象に残った言葉
「読み手にとって、食べやすく、咀嚼しやすく、腑に落ちるような流れを意識しましょう」
現役デザイナーが資料やビジュアル作成で心がける「テキストデザイン」3つのコツ
【記事その3】スライドのデザインをより高品質にブラッシュアップする
7.デザインを理性的に捉え、美を客観的に評価する方法
Web改善コンサルタントとして活躍されている株式会社リラクス代表の牧野さんの記事。
「スライドの文字サイズってどれくらいが適切なの?」という問いに、文字サイズの「理論値」で捉えるというTIPSを紹介してくださっています。
文字サイズの「理論値」だけでなく、色のコントラスト比を論理的に判断する方法など、感覚ではなく【客観的な基準】を用いることで、誰でも美しいスライドを作成できるようになるTIPSを解説されています。
■主なノウハウ
- 文字のサイズは理論値に合わせる(The typographic scaleなどの「スケール生成機能」を参考)
- 配色は「無彩色」+「メインカラー1色」に抑える
- 背景色を持つ図形には枠線をつけない
■印象に残った言葉
「ビジネス文書は中身が大切ですが、デザインはその中身をわかりやすく伝えることに貢献します」
ノンデザイナーのための「理論的で美しいスライドデザイン」Tips7選
8.誰でもカンタンに図解をつくるためのTIPS
Web系イベントのCSS Niteを主宰し、約10万人のXフォロワーをもつDTP_Transitの中の人でもある、株式会社スイッチの鷹野さんの記事。
多くのビジネスパーソンが苦手としている「図解」をつくるためのTIPSをわかりやすく解説されています。
本記事で紹介されているノウハウは基本中の基本とのことですが、それでも、仕事の現場ですぐに役立つようなTIPばかり。
PowerPointに用意されている【SmartArt】の活用法も参考になります。
図解作成に苦手意識がある方々にぜひお読みいただきたい内容です。
■主なノウハウ
- 図解をつくる第一ステップは、テキストを丸で囲むこと
- 図解の機能は「エレメント(基本要素)」「コネクター(関係性を示す要素)」「オプション(補助要素)」「グルーピング」の4つに分けられる
- PowerPointに用意されている「SmartArt」を使うと、図解の「型」をたくさん確認できる
■印象に残った言葉
「図解に必要なものは「丸、テキスト、線」という3つの要素」
図解がつくれると伝わり方が変わる! 初心者のための図解作成ガイド【事例あり】
9.凝ったビジュアルのデザインをうまくまとめ上げるTIPS
東京のWeb制作会社syscomのデザイナー/ディレクターである、たけおかさんの記事。
凝ったビジュアルのスライドをブラッシュアップする場合、どのようにデザインを整えればよいのか、というTIPSを解説されています。
スライドはシンプルが良いとはいえ、できることならビジュアルにもこだわりたいもの。
一歩先をゆく魅力的なスライドをつくりたいときに参考になる記事です。
■主なノウハウ
- サムネイルとして一覧で並んだ際に、見栄えがよいかを意識する
- スライドのテイストに合ったイラスト・写真を選ぶ
- 「Adobe Stock」を活用すれば、高クオリティの画像素材が手に入る
■印象に残った言葉
「ホワイトペーパーは中身も重要ですが、タイトルや表紙に魅力がなければそもそもダウンロードしてもらえません」
10.ビジネス資料としての格を高めるためのブラッシュアップ術
資料作成代行サービスを手がけられている株式会社CONEの湯淺さんによる記事。
CONEさんは年間200社以上の資料作成支援実績をおもちで、名実ともに資料作成のプロフェッショナル。
本記事では、スライドのクオリティを一段階も二段階も高めるためのデザインノウハウが語られています。
ビジネスの現場で信頼されるスライド作成って奥が深い・・・!と感じられる内容です。
■主なノウハウ
- テキストサイズや色の濃淡を工夫すれば、情報の優先度を伝えられる
- 余計な情報は色を薄くしたりして目立たせないようにする
- スライドのどこを見ればよいか「視線誘導」を意識する
■印象に残った言葉
「瞬時に理解してもらうために、読み手の脳への負荷を減らすデザインにする」
資料の見た目を80点から100点に引き上げる6つのデザイン法則(ビフォーアフター事例付)
【記事その4】アクセシビリティに配慮し、誰にでも伝わるスライドをつくる
11.誰にとっても見やすい「ユニバーサルなデザイン」を実現するためのTIPS
アクセシビリティに配慮したデザインを用いてさまざまな課題を解決されている、majima DESIGNの代表、間嶋さんによる記事。
あなたのスライドデザインは、本当に見やすいですか?読みやすいですか?
実は、日本人男性の約20人に1人の割合で、多数派の色覚とは異なる色の見え方をしている人がいるってご存じでしたか?
人によって「見やすさ」「読みやすさ」は異なっているという事実、そこで重要となるのが「ユニバーサルなデザイン」です。
本記事は「もっと早く知りたかった!」と思わず声を出してしまいそうな、ユニバーサルなデザインの視点について語られています。
■主なノウハウ
- 赤色は、人によっては黒や緑と見分けにくいことがある
- 「色覚シミュレーター」を使うと、異なる色覚特性をもつ人が見分けにくい色を見つけられる
- 「カラーユニバーサルデザイン推奨配色セット」というものがある
■印象に残った言葉
「ユニバーサルデザインは障害者や高齢者のためだけの特別なものではなく、“みんな”に伝わるデザインの味方になってくれるもの」
赤は目立つ? UDフォントを使えばOK? デザイナーが解説するユニバーサルな資料作成のコツ
12.アクセシビリティに対応する7つのポイント
アクセシビリティ重視のWeb制作を手がけられている株式会社CyberCatsのヤマ編集長さんの記事。
「アクセシビリティ」という言葉は、障がい者への配慮のみを指すのではなく、そもそも、年齢、性別、居住地域、デバイスの違いなど、さまざまなことに配慮した上で「すべての人が同じ情報に触れられるようにすること」を指します。
「障害者差別解消法」の法改正により、2024年4月1日から民間企業にも「合理的配慮の提供」が義務化されました。
私たちがスライドをつくる際に、アクセシビリティにどう配慮すればよいかがわかりやすく語られています。
■主なノウハウ
- 資料に「目次」「ページ番号」「見出し」をつけて、全体の構造をわかりやすくする
- 音声読み上げ機能に対応する(スクリーンリーダーなどの支援ソフトウェアを使い、音声で読み上げてみる)
- 画像やグラフには代替テキストを設定する(Word上で設定可能)
■印象に残った言葉
「アクセシビリティは“一部の人のため”ではなく、“すべての人のため”の対応なのです」
その資料、本当に見やすいですか?アクセシビリティを意識した、すべての人に伝わる資料作成7つのポイント
【記事その5】いざというときに覚えておくべきスライド管理術
13.PDFからPowerPointのファイルを作成するためのTIPS
PreZenDou合同会社代表で、望月プレゼン探偵事務所所長の望月さんによる記事。
あなたはPowerPointの元ファイルを紛失してしまい、PowerPointでの編集ができなくなってしまった経験はありませんか?
もしあなたがファイルを紛失していないとしても、前任の担当者からの引き継ぎで「前任の担当者がPowerPointのファイルを置いていかなかった!でもPDFファイルだけはある・・・!」といった状況に巻き込まれた経験はあるかもしれません。
実はそんなときに役立つのが「Adobe Acrobat オンラインツール」なのです。
本記事では、PDFからPowerPointのファイルを作成するための方法がわかりやすく解説されています。いざというときのために読んでおきましょう。
■主なノウハウ
- PDFのページをそのままパワポに「コピー&ペースト」する復旧方法がある
- PDFの編集モードで個別にパーツをコピペする復旧方法がある
- PDFをPowerPointファイルにそのまま変換する復旧方法がある(Adobe Acrobat オンラインツールの「PDF→PPT変換」機能がオススメ)
■印象に残った言葉
「あまり使わないだろうと判断されたパワポのスライドは、PDFで保管されてしまうことが多い」
失われたPowerPointを復活せよ!PDFからの効率的なスライド作成法 – PREZEN SQUARE
ここからは、スライドデザインの参考になるサイトやサービスを紹介します。
スライド共有サイトでは、さまざまな人がつくったスライドを見られます。
また、テンプレート配布サイトや「Adobe Express」や「Canva」などのサービスは、いい感じのスライドをさくっとつくりたい方にオススメです。
※サイトやサービスを紹介しているスライド画像をクリックしていただくと、各サイトやサービスのページに移動します。
「Speaker Deck」はスライド共有サイトです。
さまざまな業界の人たちによってつくられた色々なスライドを見ることができ、プレゼンの構成の参考になります。
検索性が高く、view数順でソートも可能です。
この記事で使っているスライドもアップしていますので、チェックしてみてください。
「SlideShare」は「Speaker Deck」と双璧を成す、スライド共有サイト。
「Speaker Deck」同様、さまざまな業界の人たちによってつくられた色々なスライドに出会えます。
「Pinterest」は画像に特化したブックマークサービスです。
「スライド」というキーワードで検索すれば、オシャレなスライドデザインの参考になる画像に出会えます。
「Slidecore」はハイセンスなスライドテンプレートがダウンロードできるサイトです。
PowerPoint用のデータだけでなく、Googleスライド用のデータもあります。
「Free PPT Background」は、PowerPointなどで使えるスライドの「背景画像」に特化したダウンロードサイトです。
「Adobe Express」はアドビ社が提供している無料のグラフィックデザインツールです。
スライドの作成も可能で、さまざまなスライドテンプレートが用意されています。
余談ですが、「Adobe Express」はAI機能が充実しており、とくに「画像から背景画像を削除する」機能は超便利です。
ブラウザのブックマークに登録しておきたいサービスです。
「Canva」はオンラインで使える無料のグラフィックデザインツールです。
Adobe Express同様スライドの作成も可能で、使いやすくてオシャレなスライドテンプレートが多数用意されています。
Google画像検索で「スライド」や「図解」といったワードで検索すれば、デザインの参考になるクリエイティブに出会えます。
とくに「マーケティング スライド」「マーケティング 図解」というような、「業界名+スライド」や「業界名+図解」といった組み合わせ検索がオススメです。
Amazonではスライドデザインの参考になる書籍と出会えます。
私がオススメしたい書籍は、スライドだけでなく資料全般のデザインアイデアが手に入る『資料作成デザインアイデア図鑑』です。
ウェブライダー松尾流のスライドデザイン術
それでは最後に、私ことウェブライダー松尾流のスライドデザイン術について解説しておきます。
以下のノウハウは「劇的に変わる!プレゼンテーションの上手な作り方や話し方のコツ」という記事でも紹介したものです。
上記で紹介したノウハウとセットにして、ぜひ覚えておいてください。
まずは最低限押さえておいてほしい7つのコツからです。
■スライドデザイン 7つのコツ
- ワンメッセージ or 箇条書き
- できるだけシンプルな言葉を使う
- デザインのノイズや違和感を無くす
- 余白を有効に使う
- 色を多用しない
- 本文の内容こそ目立たせる
- 表や図解を活用する
【コツ1・2】
ワンメッセージや箇条書きを基本とし、言葉はシンプルに
プレゼン用のスライドは、ワンスライド・ワンメッセージや、箇条書きが基本です。
また、できるだけシンプルな言葉を用いましょう。
以下のようにワンメッセージに補足となる帯を足すパターンもありです。
(ワンメッセージのスライドと比較して、1.5倍のメッセージ量なので、1.5メッセージと呼んでいます)
【コツ3・4】
デザインのノイズや違和感を無くし、余白を有効に使う
スライドのデザインはできるだけ洗練させましょう。
洗練させるといっても、何かビジュアルをつくりこむのではなく、オブジェクトのズレを無くし、余白を有効に使うだけでOKです。
PowerPointでスライドを作成する際は、ルーラーやグリッド線、ガイドなどを表示して作業しましょう。
また、スライド内に設置する画像をスライドいっぱいまで大きくすれば、不要な余白を無くせるだけでなく、ビジュアルにインパクトが出ます。
もし、設置したい画像サイズがスライドのサイズと合わない場合は、Adobe Fireflyの「生成拡張機能」がオススメです。
Adobe Fireflyの「生成拡張機能」を使えば、スライドの幅と合わない画像の左右を伸ばすことができます。
たとえば、4:3の画像を16:9の画像に拡張できるのです。
しかも、拡張された部分はとても自然な仕上がりで、強引な拡張ではありません。
私はスライドを作成する際、Adobe Stockで購入した画像素材を用いることが多いのですが、最近ではそれらの画像素材のサイズをAdobe Fireflyを用いて調整することが増えてきました。
(ちなみに、この記事のスライドで使っているいくつかの画像も、Adobe Fireflyでサイズ調整しています)
Adobe Fireflyなどの画像生成AIを使う場合、生成された画像が他社の著作権を侵害していないか不安になるかもしれませんが、Adobe Fireflyは著作権の問題のない画像のみを学習したAIのため安心です。
【コツ5】
色を多用しない
スライド内で使う色数はできるだけ少ないほうが洗練された印象を与えます。
もし複数の色を使いたい場合は、Adobe Colorなどの配色ツールを参考にして、調和のとれた配色を目指しましょう。
【コツ6】
本文の内容こそ目立たせる
スライド内で「見出し」と「本文」といった構成がある場合、見出しよりも「本文」のフォントサイズを大きくしたほうがよいケースが多いです。
なぜなら、見出しはあくまでも本文の内容を要約したものであり、重要なのは、見出しよりも「本文の内容」だからです。
ただし、本文の文字量が多い場合などは、ムリに本文のフォントサイズを大きくする必要はありません。
【コツ7】
表や図解を活用する
表や図解を用いることで、情報が視覚的かつ論理的に伝わりやすくなります。
ただし、情報を図解化する場合は、図解にしたほうがわかりやすい情報のみを図解化しましょう。
なぜなら、図解はけっして万能ではなく、図解のつくりかたによっては、かえって読み解くのに負荷がかかるケースもあるからです。
表の縦線は省略する
表を用いる際は、表の縦線を省略したほうがスッキリと見やすくなります。
ここまで、スライドの基本デザインについて解説してきました。
ここからは、スライドのデザインをさらに魅力的かつ使いやすくするためのTIPSを7つご紹介します。
スライドデザイン演出 7つのTIPS
- 部分的に手書き風フォントを試してみる
- オーバーレイ演出を活用する
- 現在地を伝える
- ポジティブは青、ネガティブは赤を使う
- アイコンや絵文字を活用してみる
- 吹き出しや集中線を使い、マンガ風にしてみる
- ドラマティックな演出を施してみる
【演出その1】
部分的に手書き風フォントを試してみる
スライド内のテキストの一部を「手書き風フォント」に変えることで、スライドに手触り感や親近感を付与できます。
聴き手に届けたいメッセージに温かみを加えたいときに使ってみましょう。
ちなみに私がオススメする手書きフォントは、鈴木メモさんがつくられている「花とちょうちょ」と「空とひこうき」の2つです。
【演出その2】
オーバーレイ演出を活用する
プレゼンの流れをわかりやすくするために、スライドに黒い半透明スライドを乗せて、ひとつ前のフォントとのつながりをわかりやすくする「オーバーレイ演出」もオススメです。
【演出その3】
現在地を伝える
プレゼンがどこまで進んでいるかの「現在地」が伝わる、目次的なスライドを用意しておくと、聴き手が迷子にならずに済みます。
【演出その4】
ポジティブは青、ネガティブは赤を使う
スライド内の文字に色をつける際は、ポジティブな情報には青系の色を、ネガティブな情報には赤系の色を使うとよいでしょう。
この配色は、私たちが普段の生活で見慣れている「信号機」をベースとしています。
【演出その5】
アイコンや絵文字を活用する
OSやアプリに用意されている「アイコン」や「絵文字」を活用すると、スライドに視覚的なわかりやすさを付与できます。
PowerPointなどにはデフォルトでさまざまなアイコンが用意されています。
ぜひチェックしてみてください。
【演出その6】
吹き出しや集中線を使い、マンガ風にする
吹き出しや集中線を使えば、マンガ風のスライドをつくれます。
マンガが嫌いな人はほとんどいません。
マンガっぽい演出が加わるだけで、スライドにワクワク感が加わり、聴き手がプレゼンに前のめりになってくれます。
【演出その7】
ドラマティックな演出を施す
これはちょっとした高等テクニック(?)ですが、私はプレゼンの中で、あえて寸劇を採り入れることがあります。
寸劇を入れることで、エンタメ要素が高まり、「なんだかおもしろいプレゼンだな」と聴き手の興味をひきつけることができます。
寸劇を入れるのなら、プレゼン冒頭に入れるのがオススメです。
しょっぱなから強烈なインパクトを与えられます。
スライドの「表紙」はとことん魅力的に仕上げる
スライドのデザインはシンプルにしたほうがよいと言いましたが、スライドの「表紙」はとことん魅力的に仕上げましょう。
聴き手の期待感を高められますし、ほかのプレゼンとの差もつけられるからです。
ちなみに上記の画像は「朝までFigma」というイベント告知で使われていた画像を引用させていただきました。
素敵な表紙デザインばかりで、眺めているだけでイベントに参加したくなりますね・・・!
スライドをデザインするのが苦手な方は、表紙のみをプロのデザイナーに依頼してみてもよいでしょう。
パワポのデザインスキルを高めたいのなら、まずは実際につくってみよう!
パワポのデザインスキルを高めたいのなら、とにかくまずは実際につくってみることが近道です。
たとえば、今回お教えしたノウハウを用いて、「Adobe Express」や「Canva」でスライドをつくってみるのもよいでしょう。
パワポのデザイン力を高めたいからといって、パワポだけを使ってデザインを勉強する必要はありません。
まずは、どのようなスライドだと理想的なのか?を身体で覚えるために、サクッとスライドをつくれるツールを使うのはありです。
あなたのパワポライフがますます楽しいものになることを願っています。