Instagramのストーリーズは、画像や短い動画を共有できる機能です。
また、Instagramには動画を投稿する方法として「リール」もありますが、ストーリーズがリールと大きく異なる点は、24時間で投稿が非表示になることです。
期間限定公開のストーリーズは、投稿自体にプレミア感が加わるため、多くの人の注目を集められます。
たとえば、ストーリーズでは日常のひとときや、イベント開催までのカウントダウンといった投稿は、「今」しか見られない特別な投稿と言えるでしょう。
そして、ストーリーズには「エンゲージメント」を高めやすい効果もあります。
エンゲージメントとは、Instagramユーザーとの関係性の深さを表す指標で、Instagramで成果を上げる上で非常に重要なポイントです。
ストーリーズ投稿が、どのようにしてエンゲージメント向上に影響するのかは、本編で詳しく解説します。
ぜひ最後までお付き合いください。
Webマーケティング会社ウェブライダーの及川と申します。
アパレル系のメディアの運用を支援してきた私が、Instagramのストーリーズの基礎知識や活用法について、どこよりもわかりやすくお伝えします。
- 当記事で扱っている情報は、2024年12月時点のものです。
- 記事内の動画編集アプリへのリンクの一部は、アフィリエイト広告を利用しており、アフィリエイト広告での収益をサイトの運営費・製品の調査費に充てさせていただいております。
Instagram(インスタ)のストーリーズとは?
Instagramのストーリーズとは、24時間限定で、最長60秒の動画や画像をスライドショーのように投稿できる機能です。
この「期間限定公開」という特性が、ストーリーズに「今しか見られない」というプレミア感をもたらし、ユーザーの興味や関心を引きつけてくれます。
そのため、ストーリーズはリアルタイムな日常の共有や、タイムセール告知、イベントのカウントダウンなど時間制限のある情報配信に活用されています。
また、ユーザーとのコミュニケーションを深めるための「ユーザー参加型機能」が充実しているのも、ストーリーズの特徴です。
たとえば、ユーザーの意見を集められる「アンケート」や、ユーザーとの対話を楽しめる「質問箱」などがその代表例です。
これらを活用することで、投稿者とユーザーの間で双方向のやり取りが増え、より強固な関係構築が期待できます。
こうしたユーザーと投稿者の関係性の深さは「エンゲージメント」という指標で表されます。
Instagramのアルゴリズムはこれを最重視しており、いかに多くのユーザーからエンゲージメントを獲得できるかがアカウント成功へのカギになるでしょう。
また、Instagramには他にも「リール」や「フィード」という投稿形式もあり、それぞれに異なる特性があります。
この記事では、動画を投稿できる点で共通している「リール」にも注目し、両者の違いや使い分けについて解説していきます。
リールとの違い
リールとは、90秒までの動画を投稿できるInstagramの機能です。
ストーリーズとの大きな違いは「投稿が残る」という点にあります。
そのため、長期間見てもらいたい情報や保存してほしい情報、動画で伝えたいコンテンツに最適です。
たとえば、商品の使い方を解説するデモンストレーション動画や料理動画、コスメのスウォッチ比較などは、その一例です。
また、リールはホーム画面やアカウントページの投稿一覧、発見タブ、ハッシュタグ検索など、多くの場所に表示されます。
幅広いユーザーへのリーチが期待できるため、トレンド性の高いミーム動画やシーズン商品のPRといった、短期間で投稿を拡散させたい場合にも有効です。
リールについては以下の記事でもっと詳しく解説しています。
Instagramのリールとは?成果の出る作り方と活用のメリット
Instagramは、もともと画像を投稿するSNSとして誕生しましたが、今では動画の投稿も可能です。 たとえば、Ins・・・
ここまでカンタンにリールの違いを説明しました。
そのほかのストーリーズとリールの違い(2024年12月時点)は以下の表にまとめています。
このように、ストーリーズとリールは「動画を投稿できる」という共通点を持っています。
しかし、リールは新規フォロワーの獲得やアカウントの認知拡大に最適であるのに対し、ストーリーズは既存のフォロワーとの関係性強化に適している点で、明確な違いがあります。
Instagramアカウントを成長させるためには、両者それぞれのメリットや特性を理解し、目的に応じた使い分けが重要です。
上の表でも触れているように、ストーリーズ最大の効果は、Instagram運用で非常に重要な指標である「エンゲージメント」を獲得しやすい点にあります。
次のセクションでは、エンゲージメントの意味や重要性について、もっと詳しく解説します。
Instagramのエンゲージメントとは
Instagramにおけるエンゲージメントとは、いいね!やコメント、投稿の保存、シェア、DM(ダイレクトメッセージ)など、ユーザーが投稿に対して起こすアクションを指します。
冒頭でも触れたように、エンゲージメントはユーザーと投稿者の関係性の深さを図る指標として重要な役割を果たします。
それでは、投稿から得られたエンゲージメントが、Instagram上でどのように影響するのかを詳しくみていきましょう。
エンゲージメントとアルゴリズムの関係
Instagramのアルゴリズムはエンゲージメントを「ユーザーにとって有益かどうか」の判断基準として利用しています。
エンゲージメントが高い投稿は、アルゴリズムによって他のユーザーにも広く表示される傾向がある一方で、エンゲージメントが低い投稿は表示の優先度が下がり、リーチが制限される場合があります。
つまり、エンゲージメントが高いコンテンツを作成できれば、フォロワー以外のユーザーにもリーチしやすくなり、認知拡大や新規フォロワー獲得が期待できるのです。
たとえば、ストーリーズにおいてはエンゲージメントが高いアカウントほど、ストーリーズトレイの左側に優先して表示され、投稿が見てもらいやすくなります。
反対に、エンゲージメントが低いと、ストーリーズトレイの右側に回され、見てもらえる機会が減少します。
それだけでなく、ストーリーズで獲得したエンゲージメントは、リールやフィードの表示優先度にも影響を与えます。
たとえば、エンゲージメントが高い状態では、リールやフィードが既存フォロワーのホーム画面の上方に表示されるため、投稿が目に入りやすくなります。
さらに、既存のフォロワーからの反応が多い投稿は「発見タブ」や「ハッシュタグ検索結果」などにも表示されます。
したがって、エンゲージメントを多く集めることは、アカウントの認知拡大新規フォロワーの獲得にもつながるのです。
ここまで、ストーリーズとエンゲージメントの関係性についてお話ししてきました。
続いて、ストーリーズで得られるエンゲージメントについて、もう少し掘り下げて解説していきます。
ストーリーズから獲得できるエンゲージメント
ここからは、ストーリーズを投稿することで得られるエンゲージメントの種類について解説します。
ストーリーズを投稿すると、以下のようなエンゲージメントの獲得が期待できます。
- いいね!
- コメント(相互フォローの場合に限り利用可)
- DMでのコミュニケーション
- ストーリーズで告知したフィードやリール投稿のいいね!数や保存数
- ストーリーズに掲載した外部リンクのクリック数・コンバージョン数
- 外部リンクのクリック数・コンバージョン数
- リアクション(スタンプ・アンケート・投票・質問箱への回答など)
このように、エンゲージメントの種類は多岐にわたります。
また、ストーリーズの内容によっても獲得できるエンゲージメントの種類は大きく異なります。
たとえば、日常の一コマを共有したストーリーズからは「いいね!」や「リアクションスタンプ」が得られやすい一方、キャンペーンやセールの告知投稿では、外部リンクのクリック数や商品購入数が増える傾向にあります。
このように、投稿内容とエンゲージメントの種類には密接な関係があるため、目的を達成しやすい内容のストーリーズを投稿することが重要です。
それでは、代表的なストーリーズの投稿パターンを2つご紹介し、それぞれで獲得できるエンゲージメントについて具体的に解説していきましょう。
- 【パターン1】ストーリーズに商品ページのリンクを掲載する場合
-
- 商品ページへの流入数
- 商品への問い合わせ数
- 商品の購入数
- 【パターン2】最新のフィードやリール投稿をストーリーズで告知する場合
-
- 投稿への流入数
- 投稿へのいいね!数
- 投稿の保存数
- 投稿へのコメント数
- 投稿経由での新規フォロワー数
このように、ストーリーズの投稿内容によっても、獲得できるエンゲージメントの種類は大きく変わります。
たとえば、新商品を買ってもらいたい場合、ストーリーズに商品ページへのリンクを設置する必要があります。
それに加えて、「ストーリーズ限定のクーポンコード」といった特典を加えて発信すれば、クリック数やコンバージョン数の向上が期待できるでしょう。
つまり、ストーリーズを投稿する際は、単に「投稿する」ことを目的にするのではなく、その先で達成したいゴールを明確にする必要があります。
ゴールが明確であれば、それに適した内容を投稿できるため、目的に応じたエンゲージメントを効果的に引き出せます。
また、多くのエンゲージメントを獲得するためには、ユーザーが投稿に反応しやすくする工夫も欠かせません。
その工夫とは、エンゲージメントに至る過程をシンプルにし、ユーザーに負担をかけないことです。
こちらについては、のちほど詳しく解説します。
Instagramアプリを使ったストーリーズの投稿方法
それでは、ストーリーズでエンゲージメントを高めるための投稿パターンを解説する前に、Instagramアプリでの基本の投稿方法をおさらいしておきましょう。
今回は、ストーリーズにリンクを掲載するケースについて解説します。
【ステップ1】
ストーリーズの投稿画面を開く
Instagramアプリを起動したら、以下のいずれかからストーリーズ投稿画面を開いてください。
- ホーム右上の+ボタン→「ストーリーズ」を選択
- プロフィールアイコンの+ボタン
- ストリーズアイコンの+ボタン
【ステップ2】
画像や動画を選択する
投稿画面を開いたら、ストーリーズに投稿したい画像や動画をInstagramアプリで撮影するか、手持ちの画像や動画をアップロードしてください。
アップロードできたら、任意の場所をタップしてテキストを入力しましょう。
カラーボタンからフォントの色を変更したり、背景やアニメーションをつけたりできます。
また、「顔絵文字マーク」をタップするとGIFスタンプやリンクなどを追加できます。
今回はウェブライダーが過去に制作した「おしゃれな内祝い」を紹介する記事へのリンクスタンプを追加してみました。
のちほど解説するリアクションスタンプやアンケートなどもここから追加できるので、覚えておきましょう。
【ステップ3】
ストーリーズを投稿する
ひと通りの加工が終わったら、右下の矢印(→)をタップし、「ストーリーズ」が選択されていることを確認してから「シェア」を押してください。
「その他のシェア先」のメニューが開くので、画面下部の「完了」をタップすると、ストーリーズの投稿が完了します。
ストーリーズを残しておきたい場合は、「ハイライト」を作成しましょう。
ハイライトを作成すれば、プロフィール画面下に固定表示できます。
アカウント紹介や商品ページをリンクした投稿、イベント情報などの投稿をハイライトしておくと、新規のフォロワーにアピールできるのでオススメです。
ここまで基本のストーリーズ投稿の手順を解説してきました。
もっとおしゃれな投稿にしたい方は、次の「応用編」も続けてご覧ください。
【応用編】Instagramアプリでできるおしゃれな加工
ここからはInstagramアプリだけでできるおしゃれなポラロイド写真風の加工方法を紹介します。
この方法を実践すれば、正方形や横長の画像をアップした際に意図せずついてしまう「不要な余白」を解消できます。
画像と背景がなじみ、よりストーリーズ投稿をおしゃれに演出できるので、ぜひお試しください。
1.背景を塗りつぶす
まず、上記でも触れた「不要な余白」を解消するために、背景を塗りつぶします。
ストーリーズに使いたい画像をアップロードしたら、右上の「…」から「落書き」を選びましょう。
左下の「スポイトマーク」をタップして、画面内の任意の色を抽出するか、カレーパレットから色を選びます。
一度指を画面から離して長押しすると、背景が選んだ色で塗りつぶされます。
この工程を経ることで、投稿の完成度が格段にアップします。
画像が消えてしまい不思議に思われたかもしれませんが、おしゃれな投稿を作る上で必要な工程ですので、もう少しお付き合いください!
2.画像を配置する
背景を塗りつぶせたら、ポラロイド風加工に使用する「白いフレーム」を用意します。
今回は画像素材を使わず、白の「四角(■)」のテキストを大きく表示してフレームに見立てます。
まず、画面内の任意の場所をタップして白の「四角(■)」を入力し、ピンチアウトで大きさを調整したら好きな場所に配置してください。
場所が決まったら長押しして、右側に表示されるロックマークまで指をスライドし、位置や大きさが変わらないように固定しましょう。
次に「1」と同じ画像をアップロードし「■」で作ったフレーム上に配置したら、先ほど同様に固定してください。
画像を配置する際は、下の余白を広めにあけておくと、よりポラロイド写真らしく見せられます。
白の「四角(■)」を入力する際、使用するフォントによっては角が丸くなってしまいます。
ポラロイド写真らしいフレームを表現するため、今回は左から2番目のフォントを選びました。
3.テキストを追加する
必要に応じて、画面内の任意の場所をタップしてテキストを入力します。
テキストの色やフォントの種類(右から3番目がオススメ)を選んだら「■」で作ったフレーム上に配置してください。
もし、不要なテキストを配置してしまった場合は、消したいテキストを画面下の「ゴミ箱」アイコンまでスライドしましょう。
4.手描き背景を加える
最後に、背景に手描きの装飾を加えてみましょう。
キレイな曲線をフリーハンドで描くのは難しいため「~」のテキストを活用します。
テキスト入力画面で「~」と打ったら方向を変え、カーブがキレイに表示される位置に合わせて配置してください。
コーナーと「~」の隙間を同じ色で塗りつぶすと、キレイな曲線オブジェクトが完成します。
対角も同じ作業を繰り返し、必要に応じて装飾やリンクを追加したら完成です。
今回は、絵心に自信のない私がよく利用しているカンタンなストーリーズ作成方法をご紹介しました。
自分でデザインするのが不安な場合は「編集アプリ」に頼って、おしゃれに加工するのもアリですよ!
たとえば、ストーリーズをおしゃれに加工できるアプリに「Adobe Express」があります。
以下はAdobe Expressで使えるストーリーズ用のテンプレートの一例です。
テンプレートの画像や文字を変えるだけで、おしゃれなストーリーズが仕上がるのでとても便利なんです。
ここでお得な情報をこそっとお教えします。
実は、Adobe Creative Cloudのコンプリートプラン加入者の方なら、Adobe Expressのプレミアムアカウントにログインできます。
無料アカウントでは、一部機能や素材の利用に制限があるのですが、プレミアムプランなら制限なしで使えます(一部生成AIを利用するには回数制限があります)
普段からAdobe製品をよく利用している方は、一度お試しみてはいかがでしょうか。
詳しくは後半のアプリ紹介でも解説します。
ストーリーズの4つの機能と活用アイデア
ストーリーズには一方的に画像や動画を投稿するだけではなく、ユーザーと双方向でやり取りできる多彩な機能が用意されています。
これらの機能を効果的に活用することで、ユーザーから多くのエンゲージメントを集められます。
しかし、ストーリーズの機能は非常に多岐にわたるため、「どの機能を使えばよいのかわからない」「どう活用すればいいのかアイデアが浮かばない」と感じる方も多いのではないでしょうか。
そこで、ウェブライダーではクラウドソーシングサービスを通じて、普段からInstagramをよく使う420名に「Instagramの利用実態調査」を実施しました。
普段からInstagramをよく使う420名にご協力いただいたアンケート
この調査から、Instagramユーザーが日常的にどのような機能を使い、どんな投稿を好んで見ているかが明らかになりました。
ユーザーが好む投稿の傾向を理解することで、効率的にエンゲージメントを高める投稿パターンが見えてくるはずです。
気になるストーリーズについての調査結果は次の見出しでご紹介します。
調査結果からわかったストーリーズでよく利用されている4つの機能
ユーザーがストーリーズに求めるものを深く理解するためには、具体的にどの機能が多く利用され、どのようなリアクションが得られているのかを知ることが重要です。
ストーリーズの中でも「ユーザーが反応しやすい機能」に注目することで、エンゲージメントを効果的に高めるためのヒントが得られます。
そこで今回の調査では「よく用いるストーリーズのリアクションは何ですか?」という質問に対する回答を募ったところ、以下ような回答結果が集まりました。
それでは、今回の調査でわかったInstagramユーザーが「よく用いる」と答えたストーリーズの4つの機能をご紹介します。
- リアクションスタンプ・・・投稿者が設定した絵文字スタンプをストーリーズ上に設置できる機能
- アンケート・・・ユーザーに2~4択のアンケートを実施できる機能
- 質問箱・・・ユーザーから意見や質問を募集できる機能
- クイズ・・・ユーザーに2~4択のクイズを出題できる機能
調査によると、最も多くのユーザーが利用すると答えたものは、「リアクションスタンプ(58.8%)」でした。
リアクションスタンプは、ユーザーが絵文字スタンプを「押すだけ」のシンプルな機能です。
この手軽さが、ユーザーのリアクションに対する負担を大きく軽減していると考えられます。
「感情を気軽に表現できる」点で多くのユーザーに支持されました。
次に回答数が多かったものは「アンケート(36.5%)」でした。
アンケートには、用意されている選択肢の中から、自分の考えに近いものを選ぶだけで回答できます。
シンプルな操作でリアクションできるため、ユーザーのハードルが低いと考えられます。
一方で「質問箱(2.9%)」のように、自由度の高い回答を求める機能は、リアクションのハードルが高いとわかりました。
回答数が少なかった理由としては、ユーザーが自分自身で質問やコメントを考える必要があること。
また、リアクションまでの手間や時間がかかるためだと考えられます。 しかし、質問箱はユーザーの「リアルな声」を集めるのに最適な機能のため、Instagramアカウントを運営する上で貴重な情報源となります。
質問箱を効果的に活用するには、「ユーザーが迷いなく答えられる具体的な質問」や「ユーザー同士が共有したくなるテーマ」を設定するといった工夫が必要です。
また、今回は回答者が少なかったのですが、アンケートと似た機能に「クイズ(1.7%)」があります。
ただし、2024年夏頃のアップデートでクイズスタンプ機能が廃止されてしまいました。
そのため、現在はアンケート機能を応用してクイズを実施する方法が一般的となっています。
この方法についても、のちほど詳しく解説します。
今回の調査結果を以下にまとめました。
- 最も人気が高いのは、手軽に反応できる「リアクションスタンプ」
- 選択肢が設けられている「アンケート」もリアクションを得られやすい
- 「質問箱」のように自由回答を求める機能はリアクションを得られにくいが、ユーザーの声を集める手段として有効
これらの結果から、「リアクションハードルの低さ」がエンゲージメントを高める重要なポイントであることがわかりました。
それでは、ユーザーが一番反応しやすいと回答した「リアクションスタンプ」から、各機能の使い方や、人気アカウントの活用事例を見ていきましょう。
思わず押したくなる!「リアクションスタンプ」
「リアクションスタンプ」とは、投稿者がさまざまな種類の絵文字スタンプを選んで、ストーリーズ上に設置できる機能です。
ユーザーはスタンプをタップするだけでストーリーズに反応できるので、気軽にリアクションを送れます。
この「押すだけ」のシンプルな操作は、ユーザーにとってストレスが少なく反応できる投稿パターンだと言えそうです。
また、リアクションスタンプを効果的に活用するためには、投稿する画像や動画のテーマに合わせた絵文字を選ぶことが重要です。
投稿内容とスタンプが一致していると、ユーザーは投稿に自然と反応できます。
たとえば、ストーリーズでクリスマス限定ディナーコースの予約開始を告知する場合、「クリスマスツリー」や「サンタクロース」など、シチュエーションにマッチした絵文字を選びましょう。
そうすると、ストーリーズを見たユーザーからより多くのリアクションを期待できます。
リアクションスタンプの投稿方法は以下の通りです。
投稿方法
- 投稿画面上部の「顔絵文字」アイコンをタップ
- 顔文字の吹き出しを選ぶ
- 投稿イメージに最適な絵文字を選んで設置する
リアクションスタンプの投稿例
スマホでの商品撮影テクニックを発信されているRisu(@risu__photo)さん。
わずか数秒のストーリーズに、撮影環境の整え方や小物の選び方などの撮影Tipsがぎっしりと詰め込まれています。
撮影の裏側まで惜しみなく発信してくれるRisuさんには、リアクションスタンプでお礼を伝えたくなりますね。
Instagramに投稿されている写真は、すべてiPhoneで撮影されているそう。
Risuさんの撮影テクは、特別な機材を使わなくても写真が格段に垢抜けるのでよくマネしています。
今後のアカウント運営に活かせる「アンケート」
「アンケート」は2~4択の選択肢を設けて、ユーザーの好みやニーズを収集できる機能です。
アンケートを効果的に活用するためには、ユーザーが答えやすい質問を設定することがポイントです。
たとえば、選択肢を「Yes / No」式にする、「A or B」で答えられるようにすることで、ユーザーのリアクションハードルを下げられます。
さらに、「回答を見る」という選択肢を用意するのもオススメです。
「回答を見る」の選択肢を用意することで、「アンケートに答えたくないけど、結果は知りたい」というユーザーの関心を引き込み、回答をとりこぼしにくくなります。
また、アンケートは投稿後のフォローアップも重要です。
アンケート締切後に、ストーリーズで結果をシェアすると、結果に対して新たなリアクションを得るチャンスが生まれます。
たとえば「意外な結果でしたか?」といった追加の質問を投げかけることで、さらなるエンゲージメントが促進されます。
このように、アンケート機能は一度きりの投稿で完結するのではなく、ユーザーとの連続的なコミュニケーションを引き出せるのです。
アンケートの投稿方法は以下の通りです。
投稿方法
- 投稿画面上部の「顔絵文字」アイコンをタップ
- 「アンケート」を選ぶ
- 2〜4択の選択肢を設定する
アンケートの投稿例
女性向けのキャリアスクールを展開するシーライクス(@she_officials)さん。
こちらのアカウントではストーリーズで投稿してほしい内容や、今年1年の満足度などの4択アンケートを積極的に実施しています。
アンケートとともにキャンペーンへのリンクも設置しているのがポイント。
リンクが悪目立ちせずデザインと馴染んでおり、アンケート回答からの自然な流れでタップが生まれそうですね。
スキルアップに関心があるので、よく拝見しています。
投稿のデザインが美しく、思わず画面長押しで見入ってしまいました。
アンケート機能を使って「クイズ」を出題
ユーザーに2~4択の問題を出題できる機能として、人気を集めていた「クイズ」。
正解の選択肢を設定し、ユーザーが回答すると正解・不正解をその場で確認できる点が好評でした。
エンタメ性が高く、フォロワーとの交流を促進できる便利な機能でしたが、2024年夏頃のアップデートでクイズスタンプが廃止されてしまいました。
ただし、2024年12月現在、裏技を使うことでクイズ機能を復活させられるという情報もあります。
(公式にはサポートされていない方法のため、本記事でのご紹介は控えさせていただきました)
しかし、先ほど解説したアンケート機能をアレンジすれば、クイズ形式の投稿を作成できます。
以下では、アンケート機能をアレンジしてユーザーにクイズを出す方法について具体的に解説します。
投稿方法
- 投稿画面上部の「顔絵文字」アイコンをタップ
- 「アンケート」を選ぶ
- 2〜4択の選択肢を設定する
クイズの投稿例
大手家電メーカーPanasonic(@panasonicjp)さんのアカウントでは、家電の正しい使用方法についてのクイズを出題。
この投稿のポイントは、「次の日にならないとクイズの結果がわからない」ところにあります。
つまり、正解を見るためにはアカウントを再訪する必要があるということです。
ユーザーが再訪するとストーリーズの閲覧数が増えるため、リアクションも集まりやすくなります。
関連記事をリンクして解説を補足することで、自社メディアへの流入や、製品の認知・購入も期待できそうですね!
自由な回答が集まる「質問箱」
「質問箱」の機能を使えば、ユーザーから意見や質問を募集できます。
しかし、質問箱にリアクションするためには、ユーザー自身が質問を考える必要があるため、他の投稿パターンの中でもリアクションハードルは比較的高めです。
実際、今回の利用実態調査でも「質問箱がリアクションしやすい」と回答したユーザーは全体の1.9%にとどまりました。
だからといって、質問箱を活用しないのは非常にもったいないことです。
質問箱はユーザーのリアルな声や意見、悩みをキャッチできる貴重な機能です。
そして質問箱に寄せられた声は、今後のアカウント運営や、よりユーザーに支持されるコンテンツを作りのヒントとなります。
では、リアクションハードルが高い質問箱をどのように工夫すれば、多くのユーザーから反応を得られるのでしょうか。
ここでは、ユーザーのハードルを下げるための3つの質問パターンをご紹介します。
【パターン1】
ユーザーが一言で答えられるように逆質問する
ユーザーがカンタンに答えられる内容を逆質問することで、回答のハードルを下げられます。
一言で答えられる内容や、回答の方向性がある程度限られている内容を投げかけるのがポイントです。
アンケート機能よりも少しだけ自由度を上げるイメージで、ユーザーが考える時間を極力減らすとよいでしょう。
- 質問例
-
- ブラックフライデーで何を買いましたか?
- 三連休はどこに行きますか?
- 今年のベストバイ商品を教えてください
このように、ユーザーにとって身近なのトピックやトレンド性のあるテーマを扱うことで、回答のハードルをさらに下げられます。
【パターン2】
ユーザー同士で語ってもらう
多くのユーザーは、自分の得意なことや好きなことを他者と共有したい気持ちを持っています。
しかし、語りの場を見つけたり、その機会を自分で作るのはかなり労力が必要だったりします。
そこで質問箱を使って、ユーザー同士で情報交換ができる場を設けてみましょう。
そうすることで、ユーザー同士が語り合える、活気あるコニュニケーションを促進できます。
- 質問例
-
- 冬のスキンケアで気をつけていることを、みんなで語りましょう
- 「●●(自社の製品名)」、こうやって使っています
- ここだけの秘密!上手な文章を書くコツを教え合おう
ただし、ユーザー同士の情報交換を活発化させるには、質問箱に寄せられた回答をストーリーズでシェアすることが不可欠です。
この点については、次の「パターン3」で詳しく解説します。
【パターン3】
もらった質問にDMで回答し、内容をシェアする
ユーザーから寄せられた質問に、DMで丁寧に回答することで、投稿者とユーザーの信頼関係を深められます。
ただし、DMでのやり取りだけでは他のユーザーと情報を共有することはできません。
質問や回答をストーリーズ上で公開することで、他のユーザーにも情報を届けると同時に、さらなるエンゲージメントを促進できます。
ただし、公開の際は必ず以下の点に配慮する必要があります。
- 質問者から掲載許可を取る
- 質問者のアカウントが特定されないようにする
これらを徹底することで、ユーザーからの信頼を損なわずに投稿を多くの人にシェアできます。
また、他のユーザーの質問内容をシェアすると、以下のようなユーザーの「満足感」が高まります。
- 自分が質問する勇気はなかったが、他のユーザーの質問のおかげで疑問が解決した
- 自分と同じ疑問を持っている人がいるのだと安心できた
- 質問した内容が多くの人に共感してもらえて、嬉しかった
- 勇気を出して質問したことが誰かの役に立った
このようなポジティブな経験をユーザーに提供することで、回を重ねるごとに質問箱が盛り上がり、ストーリーズ全体の活気が高まります。
今回ご紹介した質問パターンを組み合わせることで、質問箱に対するリアクションハードルを下げ、より多くのユーザーからの反応を期待できます。
それぞれの質問パターンの特性を活かしながら、ユーザーとのコミュニケーションを促進させましょう。
次に、これらのパターンを活用した人気アカウントのストーリーズ投稿例をご紹介します。
質問箱の投稿例
文章・イラスト・映像など、さまざまな分野のクリエイター活動を支援しているnote(@note_ig_official)さん。
ストーリーズの質問箱を活用して「noteにはどんなことを書いていますか?」という質問を募集しました。
この質問、一見すると難易度が高そうに感じられませんか。
「自分の活動を開示すること」「活動内容を説明すること」は少しハードルが高そうに感じられるかもしれません。
しかし、この質問でユーザーの「語りたい欲」が刺激され、「エッセイを書いています」「思考のメモに使っています」「推し活の記録」などユニークな回答が多く集まりました。
回答者それぞれのnoteに対するこだわりや愛情が伝わってきて、非常に心が温まりますよね・・・!
また、このストーリーズは「こんな使い方があるんだ」と他のユーザーの気づきを引き出しているのもポイントです。
それだけでなく「自分もnoteをはじめてみようかな」と新たなサービス利用者の獲得の可能性も広げています。
noteさん自身が、回答に対してポジティブにコメントしているのも好印象を受けます。
こうした相互のコニュニケーションが、良質なエンゲージメントを醸成するのでしょう。
自分たちでは考えつかなかった活用事例が集まり、自社サービスの新たな可能性を発見できそうです。
もっとストーリーズをおしゃれにできる!オススメ編集アプリ3選
最後に、魅力的なストーリーズ投稿を作れるオススメの編集アプリを3つご紹介します。
編集アプリを使えば、デザイン初心者さんでもおしゃれな投稿を効率的に作成できます。
投稿づくりをスピーディーに進めることで、コメントやDMの返信する時間や、次の投稿内容を考える時間を確保できるようになるはずです。
商用利用OKなデザイン素材が豊富「Adobe Express」
「Adobe Express」は誰でもカンタンに画像や動画をデザインできるアプリ。
デザイン素材が豊富で、すべて商用利用できるためビジネスアカウントを運用している方も安心して使えます。
また、コラージュに便利な「背景削除」機能が無料なのも、かなり魅力的ですよね!
Adobe ExpressからInstagramへ直接投稿できるのも便利です。
Adobe Creative Cloudのコンプリートプランに加入している方は、すべての機能やデザイン素材を使えるプレミアムプランを利用できます。
デザイン素材をたくさん使いたい方や、日頃からAdobe製品を愛用している方にオススメです!
無料プラン | あり |
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有料プラン | 月額:1,180円 |
動作環境 | iOS、Android、Web |
商用利用 | 〇商用利用可 |
有料プランの メリット |
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提供会社名 | Adobe |
初心者でもカンタンに動画を編集できる「InShot」
「InShot」は動画編集に特化した無料アプリ。
直感的に操作でき、動画編集が初めての方でも迷いなく使えるのも嬉しいポイントです。
無料版でもトリミング機能やフィルター機能、エフェクトや音楽の追加など、ストーリーズで必要な機能が使えます。
ただし、キーフレーム機能や高度な音声編集などは非搭載なので注意しましょう。
手軽にサッと動画を編集したい方、動画の作り込みは必要ない方にオススメです。
有料版にアップデートすると、広告やウォーターマークが表示されなくなり、さらに使いやすくなります。
無料プラン | あり |
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有料プラン | 月額:600円 年額:2,200円 |
動作環境 | iOS、Android |
商用利用 | △商用利用不可の素材あり |
有料プランの メリット |
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提供会社名 | InShot Inc. |
おしゃれなテンプレートといえば!「Canva」
北野武さんと劇団ひとりさんが出演するCMでお馴染みの「Canva」。
CM内の「うっそだあ、プロレベルですよ!」というセリフの通り、Canvaのテンプレートは本当におしゃれなものが多いんです。
YouTubeやSNSにはCanvaの使い方解説動画が多く投稿されているので、動画で使い方を覚えたい方にもオススメです。
無料版では、画像切り抜きに便利な「背景削除」が使えないのが惜しいところ。
今後の機能追加に期待したいですね・・・!
無料プラン | あり |
---|---|
有料プラン | 月額:1,180円 年額:11,800円 |
動作環境 | iOS、Android、Web |
商用利用 | 〇商用利用可 |
有料プランの メリット |
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提供会社名 | Canva Pty Ltd |
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この記事の本編ではストーリーズの成功するための戦略や、エンゲージメントを獲得するための投稿内容といった「理論」的な部分を解説してきました。
これらは、Instagramの効果的な運用に欠かせない要素です。
しかし、それ以上に重要なのは「ユーザーが何を喜ぶか」を第一に考えることだと、私は考えます。
自分自身、Webコンテンツを書いているとき「どうしたら記事が上位表示できるか?」かばかりを考えてしまい、その先にいるユーザーのことを見失ってしまった経験があります。
本来の目的である「ユーザーに役に立つ情報を届けること」からは大きく外れてしまっているんですよね・・・。
こういった姿勢は、Instagram投稿にも当てはまるのではないかと思います。
あなたは、投稿を心待ちにしてくれている人たちのことを忘れてはいませんか。
エンゲージメント数やフォロワー数など、「数字」ばかりにとらわれていませんか。
もし、投稿の方向性に迷ったときは「質問箱」で直接ファンに聞いてみるのもいいかもしれません。
フォロワーと一緒にストーリーズを作り上げる体験こそ、あなたにしか投稿できないコンテンツになるはずです。